家族が多ければ多い程、お風呂の保温方法は死活問題。沸かした直後に入ることのできる人は良いですが、順番が後になるとお湯が冷めてしまって心地よくお風呂を楽しめない、なんて事態になってしまいます。そこで温かいお風呂に入るため、自動保温機能を使用するか追い炊き機能を使用するか、悩んだことがある方は多いのではないでしょうか?
本記事では、自動保温と追い炊きのどちらがお得なのかを徹底解説。電気代やガス代を節約できるお風呂の保温方法や、リフォームをする際におすすめしたい保温機能の高い浴槽についても併せてご紹介致します。お風呂のお湯が冷めて困った経験がある方は、是非チェックしてみてくださいね。
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■自動保温と追い炊き、どちらがお得?
そもそも、自動保温と追い炊きの機能がどう違うかをご存知でしょうか?追い炊きとはためたお湯を再び温める機能で、自動保温とはお湯を設定された温度に保つために細かく追い炊きをしている機能のことです。設定温度より低くなる時間がある追い炊き機能に対して、自動保温機能は常に温かいお風呂を楽しめます。
ここまで聞くと、細かく追い炊きをおこなう自動保温の方が電気代やガス代が高くなりそうに思えますが、そんなこともありません。実は、どちらが得になるかはケースによって異なるのです。
確かに自動保温は何度も追い炊きを繰り返しますが、設定温度からお湯の温度が少しだけ下がった段階で追い炊きをおこなうので、少しのガスで温め直すことができます。それに対し、追い炊きは温度が大きく下がったお湯を設定温度にまで温めなければならないので、それだけガスを多く使用する必要があるのです。
そのため、どちらがお得になるかは、お風呂が沸いて設定温度になっている状態から入るまでの時間が1時間を超えるかどうかを目安に考えましょう。1時間以内に入るのであれば自動保温、1時間以上経ってから入るのであれば追い炊きの方が電気代、ガス代はお得になります。
■手軽にできるお風呂の保温方法3選
自動保温であっても追い炊きであっても、電気代やガス代がかかることには変わりありません。そこで、電気代やガス代をかけずにできる保温方法をご紹介します。少しでも節約したい!という方はチェックしておきましょう。
◇アルミシートを使った保温方法
まず1つ目は、断熱効果のあるアルミシートを使用した保温方法。お風呂の保温用のアルミシートも販売されており、100円均一ショップなどでも購入できます。
お湯の上に浮かべることによって湯面を空気に触れさせず、保温する仕組みのこのシート。アルミシートには熱反射による断熱効果があるとはいえ単体だとどうしても効果を得にくいので、お風呂の蓋と併用するのがおすすめです。アルミシートをお湯に浮かべた後、通常通りお風呂の蓋を閉めて蓋が二重になっている状態にしましょう。
なお、使用前にアルミシートはお風呂の形に合わせてカットしておくのがポイントです。アルミシートと浴槽の間に隙間があると、そこから熱が逃げてしまうので、せっかくの保温効果が軽減してしまいます。
◇発泡スチロールを使った保温方法
発泡スチロールでの保温方法は、とにかく安く仕上がる点が最大の魅力になります。電化製品などを購入した際についてくる発泡スチロールでOKなので、元手を0円で済ませることができます。もちろん発泡スチロールでできた保温シートも販売されているので、そちらを購入しても構いません。
アルミシートと同様に、空気と湯面を触れさせないことで温度の減少を防ぐ仕組みになっています。ただし、アルミシートには熱反射による断熱効果がありましたが、発泡スチロールは熱反射をしないため、断熱効果はアルミシートに劣ると言わざるをえません。効果を上げたい場合は、アルミシートと併用して使用すると良いでしょう。
使い方はアルミシートと同じで、予め浴槽の形に合わせてカットしておいた発泡スチロールをお湯に浮かべるだけです。
◇ペットボトルを使った保温方法
保温と共に節水効果も期待できるのが、ペットボトルを使用した保温方法。上記2つの保温の仕組みとは違い、ペットボトルにお湯を入れたものを風呂水の中に入れておくことで保温効果を得る仕組みです。
ペットボトルは何本か入れる必要があるので浴槽内が狭く感じられますが、水かさが増すので節水にも繋がる保温方法です。ただし、入れるお湯が熱すぎるとペットボトルが縮んでしまうので、70度程度のお湯を入れるようにしましょう。
■保温効果の高い浴槽も登場している
ここまでは、今あるお風呂の保温効果を高める方法について解説してきましたが、リフォームや家の購入を考えている方は保温性の高い浴槽を購入するのもおすすめです。
魔法瓶のような仕組みのものや、断熱構造が二重になっていることにより長時間温かさがキープできるものなど、メーカーによって仕組みはさまざまです。従来よりも保温時間が長くなっているため、追い炊きや自動保温をする手間や、温め直すのにかかっていた電気代・ガス代の節約が可能です。
メーカーにもよりますが、かかる費用は通常の浴槽に加え3万円程度 のことが多いようです。価格は高くなりますが、家族が多くてどうしてもお湯が冷めてしまう方や、家族が少なくても生活リズムが異なるために入浴時間がバラバラ、という方におすすめです。
■まとめ
大家族でお風呂の順番が回ってくるまでに時間がかかったり、家族の入浴時間がバラバラだったりする場合、どうしてもお湯は冷めてしまいます。1時間を目安に、自動保温機能を使用するか追い炊き機能を使用するかを決めましょう。
また、保温効果を上げるために今回ご紹介した3つの方法を実践してみるのもおすすめ。リフォームなどを考えている方は、浴槽を変えるのも1つの手です。自分の家のお風呂の利用の仕方を考えて、最適な保温方法を選びましょう。