薄毛に悩んでいる場合、健康な髪を生やすためには生活習慣を整えることが大事であるといったイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
そこで、睡眠時間と薄毛の関係性や、短い時間でも十分な睡眠、質の良い睡眠を取るためのポイントを紹介します。
■睡眠不足で薄毛になる理由とは？
睡眠不足が原因で、血流の悪化につながり、頭皮に届くはずの栄養素が届かなかったり不足したりすることによって、健康な頭皮や髪を維持できなくなります。さらに、血行が悪くなると自然と頭皮の新陳代謝も悪くなり、薄毛になる可能性が高いのです。睡眠時間が不足することで、肉体的にも精神的にもストレスが溜まります。脳がストレスを感じると、筋肉が固まり、血行不良を起こすとされており、頭皮に届く栄養が不足することで、薄毛につながるでしょう。
また、睡眠時間が短いと、細胞の修復を促す物質である通称「成長ホルモン」が分泌されにくくなり、受けたダメージを修復できません。結果として、髪が生えにくくなったり、抜けたりすることで薄毛につながるケースがあります。睡眠の時間には身体の細胞を修復するため、成長ホルモンが分泌されることが特徴です。
成長ホルモンは内臓機能だけではなく、皮膚、頭皮、髪の毛の修復もおこなうため、睡眠時間が短いことによってノンレム睡眠中に成長ホルモンが分泌されなかったり、不足したりすることで薄毛につながります。適度な運動や食事だけではなく、睡眠も頭皮の血行を促進するためには非常に重要です。
■薄毛に効果的な睡眠時間はどのくらい？
睡眠中は、細胞が酸化することを予防し、免疫力を向上させたり新陳代謝を促進させるメラトニンと呼ばれるホルモンも分泌されています。
睡眠中はメラトニンや女性ホルモン、成長ホルモンといったさまざまなホルモンが分泌されており、頭皮や髪の状態を整えているのです。しかし、年齢を重ねると女性ホルモンが減少し、眠りが浅くなり、短い時間で目覚めてしまうケースも珍しくありません。
一般的に、年齢にかかわらず、理想的な睡眠時間は6～8時間 とされており、長時間眠れない場合には、ノンレム睡眠からレム睡眠へ移る時間である90分 の倍数で睡眠時間を計算して確保するようにしましょう。
途中で目覚めてしまっても、無理に眠る必要はありません。短い時間であっても深い眠りにつき、起床時に身体のだるさを実感しない程度の、質の良い睡眠を取れているのであればホルモン分泌は期待できます。睡眠時間そのものだけではなく、質も重視しましょう。
■昼寝でも薄毛対策には効果的！
薄毛対策のために睡眠時間を確保したいと考えている人でも、仕事や家事、育児などによって、十分に睡眠時間を確保できないこともあるでしょう。睡眠時間を確保できない場合には、昼寝をする方法が有効です。昼間に30分 ほどの睡眠を確保するだけで、目の疲れや身体や心の疲れ、ストレスの解消などさまざまな効果を期待できます。
実際に、一部の企業では業務を効率化するために昼寝を制度化しているところもあります。昼寝は30分以上睡眠を取ると、夜の睡眠に影響を及ぼしたり、目覚めが悪くなったりする場合があるため注意しましょう。
さらに、夕方に昼寝の時間を確保する際も、夜の睡眠に影響を及ぼし、寝付けなくなるなどの可能性があるため注意が必要です。効率良く昼寝をするには、注意すべきポイントがあります。
まずは、昼寝をする前にコーヒーやコーラなどで、カフェインを摂取することです。個人差があるもののカフェインは摂取してからおよそ30分程度で覚醒効果がみられるので、昼寝の前にカフェインを摂取することでスムーズに目覚めて活動を再開できるでしょう。
また、長時間昼寝をすると起床後の活動に影響を及ぼすため、30分程度にすることも重要です。長時間寝てしまうと当日の夜の睡眠だけではなく、生活リズムそのものが崩れてしまう可能性があるため注意しましょう。
加えて、昼寝をする際に背もたれのある椅子に寄りかかったり、ソファーに横になったりとリラックスした状態で寝てしまうと、深い眠りに入ってしまい、スムーズに起きられなくなる可能性があります。そのため、机に伏せるなど適度に身体が楽になるような姿勢で寝るようにしましょう。筋肉がこらないようにクッションなどを活用する方法も有効です。
昼寝をした後は筋肉が緩んでいる状態にあり、すぐに活動を再開するためには適度に筋肉を緊張した状態にします。軽くストレッチをするなど、血行を促進させることで筋肉が緊張状態になるうえ、血流が促進されることで目覚めが良くなる効果が期待できます。
■まとめ
睡眠不足が慢性的なものになると、正しい生活リズムに戻すのが困難になり、薄毛対策だけではなく、健康そのものにも悪い影響を与えます。睡眠時間が足りていないと自覚している場合には、昼寝を取り入れたり、短い時間でも質の良い睡眠を取るように工夫しましょう。
