きれいにセットしたつもりでも、時間が経つにつれて目立ってくる頑固なくせ毛。ヘアスタイルが決まらないと、気分も上がらなくなってしまいますよね。
実は、くせ毛に悩む人は少なくないのです。
ここでは、くせ毛になってしまう原因とその対策について紹介していきますので、ぜひくせ毛対策に役立ててみてくださいね!
この記事の監修者:宇井 千穂 院長(やさしい美容皮膚科・皮フ科 秋葉原)
元準ミス日本。全日空客室乗務員を経て、皮膚科医としてアトピー性皮膚炎を中心とした皮膚疾患を診療。本や雑誌の執筆をはじめ、web雑誌での連載やサプリメント・化粧品の監修などでも、多方面に活躍の場を広げている。女医+(じょいぷらす)所属。
INDEX
■どうにもならないくせ毛…くせ毛の原因はなに?
髪質は遺伝の影響もありますが、他にもさまざまな原因があります。
実は、くせ毛で悩む人の中で遺伝が関係しているのはわずか10%。
つまり、残りの90%は生まれたときはくせがなく、他の原因が髪質に影響していると言われています。
◇ダメージと乾燥
くせ毛の主な原因には、髪の毛のダメージと乾燥があります。
ダメージを受けてパサついた髪の毛は空気中の水分を吸収しやすくなり、傷んだ髪の毛が水分で膨張するとうねりが出てしまうのです。
また、髪の毛1本1本をコーティングしているキューティクルは、髪の毛内部の栄養や水分を留める働きがありますが、キューティクルがダメージを受けるとそれらが流れ出てしまいます。
その影響で髪の毛内部の水分と油分のバランスが乱れ、くせが出やすくなることに。
◇毛穴のゆがみ
毛穴のゆがみは、頭皮の老化や皮脂の毛穴詰まりなどによって引き起こされます。そして、毛穴がゆがむと、そこから生えてくる髪の毛にもくせが出やすくなってしまうのです。
◇女性ホルモン
女性ホルモンの減少も、くせ毛に大きく関係します。女性ホルモンは髪の成長やツヤに影響するとても大切なホルモンとなるので、分泌量が低下すると髪の毛がうねりやすくなるのです。
■くせ毛は縮毛矯正で改善することは可能?
遺伝以外の要素が原因で起こるくせは、適切なケアをすればある程度抑えることができるでしょう。
たとえば、髪の毛のくせが強い場合や、遺伝の影響を受けている場合は、縮毛矯正で髪の毛の悩みをカバーできるかもしれません。髪の毛を直毛にする方法にはストレートパーマもありますが、縮毛矯正は薬剤と熱を使用するので、より強力にくせを直すことができます。
縮毛矯正は効果も長続きしやすく、朝のスタイリングを楽にしてくれるでしょう。
ですが、薬剤と高熱を使うことから髪の毛へのダメージが大きく、アフターケアを怠ると傷みが目立つことに。また、縮毛矯正は高い技術が必要となりますので、美容師の腕や経験次第で仕上がりに差が出てしまうことを知っておくと安心ですね。
縮毛矯正でくせを改善することはできますが、毎日のヘアケアにも気を配ることも大切です。たとえば、使っているシャンプーの種類やシャンプーのやり方を見直してみましょう。
頭皮に汚れが詰まると毛穴の形がゆがんでしまい、髪の毛がうねりやすくなりますので、毛穴の汚れをしっかりと落とすためには、頭皮をやさしくマッサージするように指のはらでシャンプーするのがポイント。
縮毛矯正後は、高温と薬剤の影響で髪の毛が傷んでいますので、小まめにトリートメントをしてダメージを補修しましょう。
■くせ毛がまとまるアイロン&ドライヤーの使い方
毎朝のスタイリングに苦労している人も多いでしょう。
そこで、くせ毛をまとまりやすくするアイロン、ドライヤーの使い方を知っておくと役立ちますよ!
髪の毛のくせを直すために、まずは髪の毛全体を水や寝癖直し用のスプレーで濡らします。
寝癖直しスプレーには保湿や美髪成分が含まれていますので、髪の毛のくせが強い人は水よりも寝癖直しスプレーを使うのがおすすめ。また、髪の毛が短い人や部分的にくせを直したいときは、蒸しタオルを使って髪の毛を落ち着かせる方法もあります。
そして、髪の毛のくせをしっかり直すためには、毛先ではなく髪の毛の根元からケアすることが大切です。
ドライヤーを髪の毛にあてるときは、ブラシで根元から毛先までしっかりと伸ばしながら乾かすようにしましょう。ドライヤーは一カ所に長時間あてないようにして、ドライヤーと髪の毛の間隔を15〜20cm離すことでダメージを軽減できます。
髪の毛は熱を加えるとくせを直しやすく、冷風をあてるとキューティクルが閉じてヘアスタイルを長くキープできるようになりますので、仕上げに冷風をあてて髪の毛の状態を安定させましょう。
また、先ほどお伝えしたように髪の毛のくせは根元からケアすることが大切ですが、アイロンを使うときは、頭皮をやけどしないように十分注意しながらスタイリングを。
■くせ毛をいかしたヘアスタイルを!
ヘアスタイルを工夫することで、くせ毛をうまくカバーできるようになります。
ロングヘアだと髪の毛のうねりやくせが目立ちやすくなるので、美容師さんと相談してカットしてもらったり、コテで巻いたり、パーマをかけたりするなど、くせを活かしたヘアスタイルを作ってみましょう!
トップはくせが出やすい部分ですので、トップだけをクリップやピン、ターバンを使ってアレンジするのもおすすめです。
また、ヘアワックスやヘアオイルを付けると、髪の毛がしっとりと落ち着いてくせが目立ちにくくなりますよ!
■まとめ
くせ毛は遺伝だけでなくダメージや乾燥など、後天的な要因も関係していますが、ヘアケアやブローのやり方に気を付けることで、改善が期待できるかもしれません。
遺伝や強いくせについては、縮毛矯正が効果的ですが、縮毛矯正は髪へのダメージが大きいので、シャンプーのやり方に気を付けるなど、適切なアフターケアが必要。
また、ヘアスタイルを工夫することでくせを目立たなくすることもできますので、気になるくせ毛の原因と対策を理解し、くせ毛の緩和に役立ててみてくださいね!