30代に突入すると責任ある仕事を任されたり、結婚や出産、子育てに突入したりと、ライフステージが大きく変化する人も多いでしょう。やることがたくさんあって1日があっという間に過ぎ、気が付けば1ヶ月、さらに1年が経過していた…という人も少なくありません。
毎日時間に追われていて、スキンケアもとりあえず20代のころと同じ方法で済ませてはいませんか?肌の状態は年齢によって変わりますので、年相応のスキンケアを行うことが大切です。
そこで今回は、30代向けのスキンケアをご紹介。また、スキンケアに関する「落とし穴」にはまっていないかどうかもチェックしていきましょう。
この記事の監修者:宇井 千穂 院長(やさしい美容皮膚科・皮フ科 秋葉原)
元準ミス日本。全日空客室乗務員を経て、皮膚科医としてアトピー性皮膚炎を中心とした皮膚疾患を診療。本や雑誌の執筆をはじめ、web雑誌での連載やサプリメント・化粧品の監修などでも、多方面に活躍の場を広げている。女医+(じょいぷらす)所属。
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■30代の肌、どんな変化がある?
肌の弾力の源となるコラーゲンは、体の中でもわずかに生成されているものですが、20代後半をピークにその生成量が減ってきます。そのため、30歳を超えるとコラーゲンの量が減少し、肌がしぼんだように感じることがあります。
また、それに伴って皮膚がたるんでくるので、毛穴が目立つようになるといったことも。
いつもと同じスキンケアを続けていて、このような症状が気になることはありませんか?
・シミが目立ち始めてきた
・頬はカサカサ、だけどおでこや小鼻周りはベタベタ
・吹き出物が治らない
これらの症状は、「いつもと同じスキンケア」が原因になっているのかもしれません。
■30歳過ぎたらNG!のスキンケアやアイテムとは
「いつもと同じスキンケア」はいつから続けてきたものでしょうか。
もし、20代のころから続けてきたものだとすると、20代のころは良くても、30歳を過ぎたらNGとなるスキンケアも少なからずあります。
それでは、30代では避けたいスキンケアについて、いくつか例を挙げてみましょう。
◇洗顔ブラシでゴシゴシ
30代に突入したら、洗顔用ブラシで顔をゴシゴシこすりながら洗うのはおすすめしません。
洗顔ブラシは毛穴の汚れを落とすものですが、30代の肌は皮脂が少なくなっているので、洗顔ブラシを使うと肌の乾燥を促し、肌に必要な角質まで落としてしまいます。
その結果、たるみ毛穴を助長させて、毛穴の開きが目立ってしまいますので気をつけましょう。
◇ずっと同じ基礎化粧品
私の肌にはこれが一番!と、ずっと同じ基礎化粧品を使い続けていないでしょうか。
20代向けの基礎化粧品だと、皮脂の分泌を抑えるさっぱり系の処方になっているもの、「肌への潤い」を与える成分の配合が少ないものもあります。
けれど30代の肌に必要な成分は、皮脂を補う油分や肌の奥深くに届く潤い成分です。
ずっと同じ基礎化粧品を使い続けた結果、「吹き出物が治まらない」「頬はカサカサなのにおでこや小鼻周りはベタベタ」というような症状を引きずってしまうことも。
◇メイク落としは「オイルクレンジング」
オイルクレンジングは、肌になじませるだけでメイクが落とせるので、フルメイク派には心強い味方でしょう。
しかし、その洗浄力の強さから、肌に必要な油分や水分まで洗い流してしまい、乾燥してしまう要因にもなります。また、オイルクレンジングにはダブル洗顔が必要な商品が多いので、肌の角質まで落としてしまうこともあるでしょう。
■実践してほしい30代からのスキンケア
30代に突入したとたん、「体調を崩した」「生理のリズムが崩れやすくなった」「化粧ノリが悪くなった」というように、何らかの変化を感じることも少なくありません。
スキンケアについて、生活を含めていくつか見直してほしい項目をまとめました。
◇洗顔料はせっけん成分を選んでみる
せっけん成分は肌の潤いをそのままに、汚れをしっかり落とすことができ、天然素材で作られたものですので、肌にも優しい洗いあがりになります。
石けん成分で、フォームタイプの商品も出ているので使い勝手の面でも良いものだと嬉しいですね。
◇スキンケアはシンプルかつ保湿メインで
ブースター化粧品や美容液、保湿液、クリームなど、たくさんのアイテムを付けたから肌に良いということはありません。合成成分の重ね塗りは、肌に負担しか与えないということも。
なにより大切なのは肌の奥までしっかりと水分を浸透させることと、適度な油分を与え、蓋をすること。あれこれとアイテムを使うのが面倒で適当に重ね塗りをして済ませるよりも、化粧水を数回にわけてしっかりとお肌に入れ込みましょう。
何かと忙しい30代の女性ですと、たとえば夏場はオールインワン1本で入念にケアをして、冬場はプラスでアイテムを使う、など季節や自分のお肌に合わせて
できるだけシンプルで丁寧なケアをしてみるというのも試す価値があるのではないでしょうか。
◇睡眠と規則正しい食生活
年齢に応じた基礎化粧品を導入しても、肌を作るための生活習慣が乱れてしまえば、あまり効果は期待できないでしょう。
睡眠時間は、肌のターンオーバーを促すための大切な時間になり、バランスの良い食事によって、肌の調子を整えるために必要なコラーゲンやビタミンC、ビタミンEなどを摂取できます。質のよい睡眠と、1日3食のバランスが取れた食事も心がけましょう。
■まとめ
30代の肌トラブルの原因を探ると、「若いころからずっと使っている基礎化粧品」や「間違ったスキンケアアイテムの多用」などがあります。
年齢を重ね気がつくと体質もガラリと変わっていた、なんて場合もありますので、年齢に応じたスキンケアを模索し、肌の悩みを解決していきましょう。