男性に限らず、女性にとっても深刻な悩みとなる薄毛問題。なかなか周囲の人に相談もしづらく、鏡を見るたびにため息をついている女性もいるのではないでしょうか?
そんな女性たちに向けて、本記事では薄毛が起こる仕組みや予兆、予防するための対策まで紹介していきます。
INDEX
■女性の薄毛が起きるメカニズム
まずは、薄毛の原因や髪の毛の仕組みについて理解していきましょう。
◇男性と女性の薄毛の違い
ひと言に薄毛といっても、男性と女性では症状のあらわれ方に違いがあるのをご存知でしょうか?男性の薄毛の場合、生え際から後退していくいわゆるM型や、正面からは目立たない頭頂部の薄毛があげられます。これらは、遺伝的な要因と、ホルモンが影響していると考えられており、男性型脱毛症(AGA)といわれています。
一方で、女性の場合は、男性のように部分的に薄くなるのではなく全体的に毛量が減っていくため、はじめのうちは気づきにくいこともあります。見た目のボリューム感も失われるため、今までのヘアスタイルに違和感を覚える女性も多いでしょう。
原因としては、女性ホルモンであるエストロゲンの減少により、髪の毛の成長を促す力が弱くなることが指摘されています。
◇ヘアサイクルと薄毛の関係について
髪の毛は、毛根から生え伸びていきますが、寿命を迎えた髪の毛は抜けていきます。ただし、そのまま抜けて終わるわけではありません。頭皮の状態が健康であれば、抜けた毛根からはまた新たな髪の毛が伸びていきます。
この繰り返しを「ヘアサイクル」といい、成長期・退行期・休止期と3つの段階があります。
・成長期
成長期は、髪の毛が成長し伸びていく時期を指し、個人差はあるものの約2~6年間続くといわれています。私たち人間に生えている約10万本の髪の毛のうち、約85%は成長期の段階です。毛母細胞という、髪の毛の元となる細胞の動きが活発におこなわれることにより、作りだされた髪の毛が押し上げられる形で伸びていきます。
・退行期
この時期になると、毛母細胞の働きが衰え、髪の毛の成長をつかさどる毛球が次第に縮小していきます。成長期から移行してから、約1~2週間続きます。
・休止期
髪の毛の成長が完全にストップする時期です。寿命を迎えた髪の毛は、自然と抜け落ちていきます。そして、約3~4ヶ月の休止期を経て、新たに成長期を迎えることとなります。
1本1本の髪の毛は、上記サイクルを繰り返していますが、薄毛に悩む方は成長期が短いことが指摘されています。成長期が短いために、髪の毛が十分に成長することができません。
■女性の薄毛は予兆がある
可能であれば、薄毛の症状が進んでしまう前に自分で気づき、対策していきたいですよね。
具体的な対策を紹介する前に、まずは薄毛の予兆を4つ知っておきましょう。
◇髪の毛が細くなる
髪の毛が抜けてしまい薄毛となる前に、髪の毛が細くなります。
ストレスにより頭皮の血行不良が起きていたり、不規則な生活で健康状態が悪くなったりすることが原因です。
◇フケが発生する
頭皮にダメージを受けている場合、フケが発生することがあります。ダメージを放置すると、薄毛の進行につながる可能性もあります。シャンプーのすすぎ残しが、頭皮へダメージとなりフケの原因になることもあるため、注意しましょう。
◇頭皮がべたつく
頭皮のべたつきは、過剰分泌された皮脂によるものです。皮脂が毛穴に詰まり、薄毛を引き起こします。油分が多い食べ物の摂取は、なるべく控えましょう。
◇頭皮が赤い
頭皮が赤い場合は、炎症を起こしていることが考えられます。
シャンプーがあっていなかったり、すすぎ残しがあったりということが炎症につながります。
◇頭皮が硬い
頭皮の硬さは、血行の悪さを示しています。薄毛の予防には、血行促進が重要になります。適度な運動や、食生活の改善を意識しましょう。
■女性の薄毛はヘアケアと生活習慣で対策しよう!
最後に、具体的な薄毛の対策方法について紹介していきます。今日から試せる内容なので、参考にしてみてください。
◇頭皮マッサージや育毛剤を使用して対策
頭皮マッサージを取り入れることで、手軽に血行を良くすることが可能です。血行不良が続くと、髪の毛の成長を促す栄養素が送られず、薄毛の進行につながります。髪の毛を洗うついでに、指の腹でやさしくマッサージしてみましょう。
また、もっと効果的な対策をおこないたい場合は、育毛剤の使用もおすすめです。やさしい成分を配合した育毛剤も販売されているので、いくつか試して自分にあうものを探してみましょう。
◇紫外線対策や保湿も忘れずにおこなう
顔や腕、足などに気をつかうのと同じように、頭皮や髪の毛の紫外線対策も大切です。薄毛を防ぐためには、炎症している状態は避けるべきです。外出時は日傘や帽子を活用して、直接紫外線をあびない工夫をしましょう。
◇規則正しい生活と食事を心がける
規則正しい生活と栄養バランスのとれた食事も、薄毛対策に効果的です。寝不足やストレスがかかる状態が続くことで、体内のバランスが崩れ、髪の毛が細くなったり、抜けたりする原因となります。
また、乱れた食生活は、頭皮の毛穴が詰まる原因や、髪の毛の成長に必要な栄養素が不足することにつながります。薄毛以外の体の不調にもつながりかねないため、この機会に生活を見直してみてはいかがでしょうか?
■まとめ
髪の毛の印象は、その人全体の印象を左右するといっても過言ではないほど重要なもの。また、人に指摘されなくても、自分自身がコンプレックスに思っていることで、言動に自信のなさがあらわれてしまうこともあります。
いつまでも若々しく自信をもって過ごすためにも、早期の対策を心がけましょう。