赤ちゃんは新陳代謝が良く、たくさんの汗をかくのでお風呂が欠かせません。汗をかきやすい夏場や、特に汚れが気になる場合、その都度お風呂に入れたいと思うこともあるでしょう。しかし、赤ちゃんは1日に何回お風呂に入れていいものなのか、疑問に思ったことはありませんか?大人は1日1回でも十分ですが、赤ちゃんの場合は少し事情が異なるのです。
この記事では、赤ちゃんをお風呂に入れる回数と、複数回お風呂に入れる時の注意点について紹介します。
■赤ちゃんは何回までお風呂に入れていい?
結論からいうと、普通に過ごしていればお風呂は1日に1回が基本です。しかし、汗をかきやすい夏場や、おしっこやうんちでお尻がひどく汚れた場合は、2~3回くらいはお風呂に入れても構いません。
そもそも、赤ちゃんの肌はとても敏感で、汚れたままにすると湿疹やかぶれなどが起きやすくなります。肌を清潔に保つという面でも、お風呂に入れることはむしろいいことなのです。
ただし、「お風呂に入れなきゃ!」と意識しすぎると、かえって親の精神的な負担が増えてしまいます。どうしてもお風呂に入れる時間がない場合や、汗をかきにくい冬場などは、1日くらいお風呂に入れなくても問題ありません。
また、夜のお風呂は、なるべく同じ時間帯に入れることが理想的です。赤ちゃんに生活リズムが身に付くので、寝起きのタイミングを把握しやすくなります。とはいえ、時間にこだわりすぎるのも良くないので、無理のない範囲でおこないましょう。
■何回も赤ちゃんをお風呂に入れる時の注意点
汗や汚れが気になる時は、複数回お風呂に入れても問題ありません。ただし、ボディーソープなどで身体を洗うのは1回にとどめ、ほかは軽く汗を流す感覚でお風呂に入れましょう。
洗浄力のあるソープで毎回身体を洗ってしまうと、肌に必要な皮脂まで洗い流してしまい、肌が乾燥する原因になるので注意しましょう。
また、回数が多いと赤ちゃんの体力が消耗するので、1回の時間を短くしたり、お湯をぬるめにしたりといった配慮が欠かせません。夏場は水遊びに近いくらいに温度を下げると、遊びながら汗を流せるのでおすすめです。
ただし、アトピーを持っている赤ちゃんは、複数回お風呂に入ることは避けましょう。アトピーの肌はもともと保湿能力が弱いため、何回もお風呂に入ると肌の水分量がさらに減り、症状が悪化するおそれがあります。
また、アトピーはアトピー素因を持つ人が発症するのですが、アトピー素因は子どもに遺伝しやすい特徴があります。つまり、親がアトピー持ち、または過去に持っていた場合、子どももアトピーになる可能性が考えられるのです。
遺伝しても必ずアトピーになるわけではありませんが、アトピーになりやすい体質は乾燥しやすいので、何回もお風呂に入れることは止めておきましょう。
■お風呂上りには赤ちゃんの敏感肌のケアを忘れずに!
赤ちゃんを複数回お風呂に入れても大丈夫ですが、お風呂上りの保湿ケアを欠かさないことが大切です。
赤ちゃんの肌はふっくらしてうるおっているように見えますが、実は表皮がとても薄く、敏感で乾燥しやすいのです。大人と比べると半分くらいの薄さなので、想像しただけでも乾燥しやすいのがわかりますね。
お湯から出ると水分と一緒に肌の水分が蒸発し、5分もすると肌が乾燥した状態になります。そのため、お風呂から上がったらすぐに身体を拭き、できれば5分以内に保湿ケアをおこないましょう。脱衣所にタオルや着替えを準備する際に、保湿剤も一緒に用意しておくと便利です。
赤ちゃんに使う保湿剤は、角質にうるおいを与えるローションやクリーム、肌の表面に油分の幕を作って水分の蒸発を防ぐ軟膏の2種類があります。赤ちゃんは基本的に敏感肌と考え、低刺激や無添加のものを選びましょう。
また、保湿剤を塗る時は指示にある適量を守ること、むらがないようにマッサージしながら塗るのがポイント。皮膚が重なっている部分は塗り忘れることが多いので、全身くまなく塗るようにしましょう。
■まとめ
赤ちゃんはうんちやおしっこでお尻が汚れやすいうえに、新陳代謝がいいことでたくさんの汗をかきます。赤ちゃんの肌はとてもデリケートなので、1日に1回、必要に応じて複数回お風呂に入って身体をキレイに洗っても大丈夫です。
ただし、毎日必ずお風呂に入れるべき、ということはなく、忙しい日や冬場は入浴なしでも問題ありません。複数回お風呂に入れる際は、身体を洗うのは1回のみにすること、入浴時間を短めにすることがポイントです。
ただし、アトピーがある赤ちゃんは肌がもともと乾燥しがちなので、複数回は避けて1日1回にとどめることが重要です。お風呂上りは特に乾燥しやすいので、保湿ケアを欠かさないようにしましょう。保湿剤を塗る時は赤ちゃんとのスキンシップにもなるので、お風呂上りのルーティンにすることをおすすめします。