お風呂は身体をきれいにするだけと思っていませんか?実は、お風呂には1日の疲れを癒し、リラックスさせてくれる身体の面でも心の面でもポジティブな効果もあるのです。
では、お風呂に入らないマイナス面とポジティブ面はどのようなものがあるのでしょうか。
今回はお風呂に入るとどんな効果があるのかを確認したうえで、短い時間でもできる効果的な入浴法を紹介します。忙しくていつものお風呂がシャワーだけになっている方も、ぜひ参考にしてください。
この記事の監修者:田中 奏多 先生
BESLI CLINIC COO
「働く人の薬に頼らないこころの治療」を行うBESLI CLINIC Better sleep ,Better lifeを2014年協同開設した。ハーバード大学TMSコース終了、マサチューセッツ大学MBAコース在学。産業医、女性ホルモンの側面からも「働く女性の生産性」を臨床でサポートしている。
INDEX
■お風呂に入らないマイナス面(デメリット)とは?
長期間お風呂に入らないと、汗と皮膚表面のほこりなどが皮膚への刺激になり、あせも・かゆみ、炎症を引き起こすこともあります。また、顔や身体、頭皮などが脂臭くなり、清潔さに欠けてしまうかもしれません。
■お風呂に入るポジティブ面(メリット)とは?
お風呂は汗をかき、自律神経を整えリラックスする作用もあります。汗は体温調節と同時に、体内にたまった老廃物や疲労物質を排出する働きをします。忙しいと運動などで汗を流す機会がなかなか取れず、日常生活で発汗が滞りがちになっているかもしれません。自律神経を調整し、筋緊張をゆるめるお風呂は心身のデトックスとなります。
効率よく心身を整え代謝を上げることができるお風呂は忙しいときこそおすすめなのです。
■短い時間の方がリラックス!?時短入浴法のメリットとは
お風呂はリラックス作用があり、疲れが取れます。しかしながら、忙しかったり疲れていたりすると、ついついお風呂にしっかりとつかることが面倒になり、億劫になってしまうこともあるでしょう。
実は、お風呂に「しっかり」とつかるという意味は、「長く」入らなければならないという意味ではありません。3~5分お風呂に「短く」つかるだけでも、リフレッシュ効果、自律神経を整える効果は「しっかり」と期待できます。
今回は特に忙しくて、疲れている人におすすめの、時短入浴方法をご紹介します。
◇元気を出したい場合は42℃のお風呂に3~5分の時短入浴
「やる気を出したい」というときや、朝からシャキッと1日過ごしたいという方におすすめの入浴法になります。
41~42℃の熱めのお湯に全身浴で3~5分程度つかると、交感神経優位になり気持ちがリフレッシュします。交感神経優位にすることで心と身体がしっかり目覚めますが、心臓の負担が気になる方は半身浴で実践してみるのが良いでしょう。
◇熱めのお風呂に長時間入るのはNG
熱めのお風呂に長い時間入ると、「循環系への影響」が出ます。
身体が温まることで血管拡張と発汗による水分の喪失がもたらされ、血圧を下げるなどの効果がある一方で,脱水を引き起こす可能性があります。脱水が起こると血液粘度が上がり、血栓などができやすくなる可能性もあるかもしれません。
長時間お風呂に入りたいときは、40℃より低めのぬるま湯でゆっくりつかることをおすすめします。
■忙しい女性の方に特におすすめ「3・3・3入浴法」
「忙しい、時間がもったいないけれど、きれいになりたい」という方に短時間でもたっぷり汗をかける入浴方法を紹介します。
◇「3・3・3入浴法」とは
前提としてお風呂は身体を温め、汗をかきやすくしてくれ、汗には体内にたまった老廃物や疲労物質を排出する働きがあります。
そこで忙しくてなかなか時間を作れない女性の方にこそおすすめなのが「しっかり汗をかく入浴方法」である「3・3・3入浴法」になります。
◇3・3・3入浴法で期待できる効果
3・3・3入浴法とは41~42℃のやや熱めお風呂に3分の入浴を3回繰り返し、自律神経を調整する入浴方法になります。
ちなみにダイエット中の方には嬉しいことに、熱めのお風呂で交感神経が調整され、空腹を感じにくくなる可能性があります。
また、生理前はホルモンの影響からむくみやすくなります。立ち仕事、座り仕事、生理前でむくみが気になる方にも、代謝が改善しむくみや冷えの改善も期待できます。身体全身が温まって血流が良くなると、便秘や肩コリ、腰痛の緩和にも効果があります。
3・3・3入浴法を続けていくと代謝が良くなりつやつやのお肌に一歩近づくことができますよ!
期待できる効果をまとめておきましょう。
・代謝の上昇
・自律神経の調整
・空腹を感じにくくなる
・冷え症の改善
・むくみ改善
・肩こり・腰痛の改善
・便秘改善
◇「3・3・3入浴法」の方法
1. お風呂に肩まで入り3分
41~42℃のやや熱めお風呂に肩までつかりましょう。汗をかきにくい体質の人は、お風呂に入る前に温かいものを飲んだり、発汗作用のある入浴剤を入れたりするとさらに良いでしょう。
2. バスタブから出て3分休む
熱めのお風呂に長い時間入るのは、身体に負担がかかります。3分肩までつかったらバスタブから1度出て、3分休憩しましょう。この間に髪などを洗ってトリートメントなどをするのも効率的です。
3. お風呂に肩まで入り3分
身体はかなり温まってきますが、再度肩までしっかりつかり、芯から温めてより発汗をうながしましょう
4. バスタブから出て3分休む
バスタブから出て、身体に負担をかけないように顔や身体を洗ったりしましょう。
5. お風呂に肩まで入り3分
最後にもう一度、バスタブに肩まで3分間入る。
「忙しいからお風呂に入れない」という方こそ、忙しくてもお風呂に入ることが苦にならない今回ご紹介したような短時間での入浴方法を試してみるのもいいでしょう。
忙しいときだからこそ、自分の心身を整え忙しい日々をイキイキと過ごせるメンテナンスを行ってみてください。短時間入浴で心身を整える効果が実感を実感すると、お風呂に入るのが楽しみになるかもしれません。
1日を快適に終わることができれば、次の日も朝から快調にスタートできます。
■まとめ
お風呂は身体をきれいにするだけではなく、冷えやむくみ、肩こりの解消、疲労回復にリフレッシュ効果、代謝アップなど様々なメリットがあります。「3・3・3入浴法」など短時間でお風呂の効果を効率的に得ることのできる入浴法もありますので、忙しい日々を過ごす自分自身の心身ケアとして「お風呂に入る」ことをぜひ実践してみてください。