赤ちゃんが風邪を引いたときに、熱はないものの鼻水が出ている、という症状はよくあります。熱がないからこそ、「お風呂に入れたいけど、入れても大丈夫?」と迷ったことはありませんか?以前は風邪を引いたらお風呂に入らない方がいい、といわれていましたが、現在ではその概念が変わりつつあります。
この記事では、鼻水が出ているときにお風呂に入れるべきか、正しいお風呂の入れ方、鼻水以外の症状があるときはどうすればいいのかについてご紹介します。
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■鼻水が出ている子供をお風呂に入れても大丈夫?
鼻水だけが出ていても、身体は元気で食欲があるなら症状は軽いのでお風呂に入っても問題ありません。もしもお風呂を嫌がるようであれば、無理に入れなくてもいいでしょう。
ただし、おむつをしている赤ちゃんの場合、お尻が汚れたままだと蒸れてしまい、おむつかぶれが起こる可能性があります。数日間お風呂に入れていない場合、お尻だけを風呂桶や洗面台で洗って清潔にしてあげましょう。
また、湿度が高いお風呂に入ると加湿され、鼻水が鼻から出やすくなる効果があります。お風呂上りに出た鼻水は吸引器で吸い取るか、ティッシュをこよりにして鼻を刺激し、くしゃみと一緒に鼻水を出すといいでしょう。
ただし、このときに泣きすぎてしまうとかえって鼻水が出てくるので、鼻がつまって苦しそうな場合におこなうことがポイントです。
■鼻水が出る赤ちゃんのお風呂の入れ方
鼻水が出ている赤ちゃんをお風呂の入れる場合、急激な温度差がないように、室内と浴室をあらかじめ暖かくしておきましょう。もしくは、気温が高い日中にお風呂に入れても構いません。
そして、お湯の温度は普段より低めに設定し、長湯をせずに短時間ですませることがポイントです。熱いお風呂と長湯は体力を消耗させ、赤ちゃんにとって大きな負担になるので注意しましょう。
お風呂上りは水分をよく拭き取り、身体を冷やさないように早めに着替えて布団に入ります。汗が残ったままでは身体が冷えてしまい、鼻水から症状が悪化するおそれがあるからです。もしもすぐに寝ない場合は、室温を高くしたり服を重ね着したりなど、湯冷めしないように配慮しましょう。
そして、お風呂上りに鼻水が出てきたら、綿棒やティッシュで鼻水を取ります。部屋が乾燥していると鼻水がつまりやすくなるので、部屋を加湿しておくと鼻水のケアにつながります。お風呂に入れる際は、これらのポイントを押さえると、鼻水の症状も緩和されるでしょう。
■鼻水以外の症状がある時はお風呂はどうする?
風邪の症状は鼻水だけでなく、発熱やせき、くしゃみ、のどの腫れなどさまざまです。症状が重くつらそうな場合、まずはかかりつけの病院で診察してもらうことが基本です。ただし、症状がそれほど重くない場合や、病院に行く前の段階で、お風呂に入れてもいいのか?気になりますよね。
◇発熱しているとき
熱が38度以上ある場合、お風呂に入れることは避けましょう。発熱で体力が落ちているときにお風呂に入ると、疲れから熱が悪化するおそれがあるからです。また、嘔吐や下痢、悪寒がある、体力がなくぐったりしている場合も、お風呂は入れない方がいいでしょう。
38度以下の微熱で、活発に動いていて食欲がある、血色もいい、いつも通り眠れるという様子ならお風呂に入れても大丈夫です。お風呂に入れるときは体力を消耗させないことに加え、お風呂上りはしっかり水分補給をおこないましょう。
◇せきやくしゃみが出ているとき
せきやくしゃみだけが出ている場合、食欲や元気があればお風呂に入れても問題ありません。ただし、鼻水が出ているときと同様に、熱すぎるお湯や長湯をしない、湯冷めしないように早めに布団に入ることを心がけましょう。
また、せきが長く続く場合、マイコプラズマ肺炎、RSウイルスなどに感染している可能性も考えられます。保育園に赤ちゃんを預けていると、さまざまなウイルスや菌に感染しやすい環境で過ごすことになります。
何らかのウイルスに感染し続け、症状が長引いてしまう可能性も否定できません。加えて、せきが続くと体力を消耗しかねないので、心配な場合は診察を受けることをおすすめします。
◇のどが赤く、腫れているとき
のどが赤く腫れている場合、熱がなければお風呂に入れていいでしょう。ただし、のどが赤く腫れる原因は風邪による炎症(咽頭炎)のほかに、扁桃腺炎、溶連菌、アデノウィルスといった感染症の可能性もあります。
症状が良くならない場合は、かかりつけの病院で診察してもらいましょう。
■まとめ
赤ちゃんや子供が風邪を引き、鼻水が出ている場合でも体調を見てお風呂に入れて構いません。湿度が高いお風呂に入ると鼻水が出やすくなるので、鼻をつまって苦しいときに効果を発揮します。特に、赤ちゃんは自分で鼻水を出せないので、吸引器で吸い取るか、ティッシュや綿棒で拭き取りましょう。また、お風呂に入れる際はぬるめのお湯で長湯をしないこと、身体を冷やさないように早めに布団に入ることが大切です。
熱が38度以上、悪寒、嘔吐や下痢をしているときは、お風呂に入れないことが基本です。ただし、症状が重い場合や、なかなかよくならない場合は、かかりつけの病院で診察してもらいましょう。