白髪を染めるためのカラーリング剤には、いくつかの種類があります。種類ごとに特徴やメリット、デメリットがあるため自分にとって使い勝手が良いものを見極めることが大切です。
そこで、今回はカラーリング剤の種類やキレイに染めるためのコツを紹介します。
■白髪染めでよく見るヘアカラー、ヘアマニキュア、ヘナの違いとは
カラーリング剤は、ブリーチとヘアカラー、ヘアマニキュア、一時着色料、ヘナカラーに分けられます。ブリーチやヘアカラーは、髪の毛の色を抜く作用がある染料です。
ヘアカラーは髪の内側にあるキューティクルに存在するコルテックスと呼ばれる色素を脱色して、染料をコルテックスに浸透させることで、髪の色を変化させます。
薬事法により、ブリーチやヘアカラーは医薬部外品とされていることが特徴です。ブリーチやヘアカラーのメリットは、さまざまなカラーから選べることや、シャンプーをしても色落ちしにくいことが挙げられます。
また、ブリーチを使用することで、一部だけを脱色するローライトやハイライトなどのおしゃれも楽しめ、外国人のような髪色にも仕上げられます。ただし、刺激の強い成分が含まれているので、必ずパッチテストをおこなわなければなりません。
ヘアマニキュアと一時着色料は、それぞれ化粧品であり、黒髪用と白髪用に分かれていることが一般的です。ヘアマニキュアは、髪の色を抜かずに色素を定着させます。ヘアマニキュアは絵の具と同様に色を混ぜて薬剤を髪に塗り、髪表面のキューティクルを染める方法です。髪の内側のコルテックスには染料が浸透しません。
一時着色料はシャンプーをすれば洗い流せる点がメリットですが、汗で色落ちする点がデメリットだといえます。一時着色料は、染料を髪の表面に付け、一時的に色を付けるものです。クリームやスプレーなどさまざまなタイプが販売されています。
ヘナカラーは植物性の染料であり、髪に存在するタンパク質の部分に着色することが特徴です。ヘアマニキュアとは異なり、キューティクルの内部から染め上げるので、しっかり色を定着させられます。また、髪に艶や潤いを与え、髪への負担が軽減されているため、髪が細い人の場合はコシやハリも期待できます。
さらに、植物性の天然成分を使用しているので、トリートメント効果が高いこともメリットです。アレルギーや刺激の強い成分が含まれておらず、基本的にはパッチテストも不要なため、肌が弱い人やアレルギーがある人でも使いやすいです。
ただし、頭皮や爪、皮膚などに付くとなかなか洗い流せないので、髪を染める際には十分に注意しましょう。
染料が付いた部分には、ヘアマニキュア専用の除去剤を使用する必要があります。また染めた後は髪の深くにまで染料が入るため、髪色を変えるのが難しい点も認識しておかなければなりません。
■白髪染めをしても上手く染まらない原因は?
白髪染めとして販売されているものはブラウンが多く、赤みが強い色しか選べないこともデメリットだといえます。つまり、現在販売されている白髪染めを使用しても、真っ黒に染めることは難しいのです。
また、一般的なヘアカラーよりも対応が難しい白髪染めは、1人1人の髪質や白髪の状態に合わせてカラーを調合しなければなりません。
ほかにも、カラーリング剤を髪の毛に塗る量が正しくなかったり、しっかり塗れていなかったりするなど、自分自身で上手く染められないというケースも多いです。
■白髪が上手く染まらない場合の改善方法
一般的に、白髪染めに使用される薬剤は、染料の濃度が濃いことが特徴です。つまり、通常のヘアカラーと比較して染料が浸透しやすく、白髪ではない部分に付着すると、その部分もしっかり色が付いてしまいます。
薬剤を塗る際には、指を使って白髪の染めたい部分にだけ薬剤を乗せるようにしましょう。自分では見えないところや、髪を持ち上げなければ確認できない範囲はセルフカラーをおこなわず、美容院で施術してもらうのがおすすめです。
薬剤を塗ってから放置する時間については、商品ごとに定められています。放置時間を確認し、厳守することも大切です。定められた用法・用量に沿って染めないと、想像していた色に仕上がらないだけではなく、髪に負担がかかり、切れ毛や薄毛の原因にもなるため注意しましょう。
■まとめ
白髪染めにはさまざまな種類があり、髪を染める仕組みが異なります。肌に優しい成分のカラーリング剤もありますが、一切負担がかからないわけではないので注意が必要です。また根元から白髪を染めたい場合には、頭皮に薬剤が付着します。
そのため、頭皮に湿疹や傷ができているなど、皮膚トラブルがあるときに白髪染めをおこなうことは控えましょう。重大な皮膚疾患につながる可能性があるので、頭皮環境も見極めて使用しましょう。