気付いたら白髪が生えていた!なんて経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか?そんな白髪は加齢が原因だから気をつけられることはないと諦めてしまいがちですが、実はそんなことはありません。加齢以外にも白髪を増やしてしまう原因がある場合、今日から気をつけられることはあるんです!
そこで本記事では、そもそも白髪が発生するメカニズムから解説。身体の外側と内側両方で気をつけるポイントや習慣などをご紹介します。白髪が生えはじめて悩んでいる方、将来白髪が生えるのではないかと不安に思っている方はぜひチェックしてみてください。
この記事の監修者:川崎 加織 先生
皮フ科かわさきかおりクリニック院長。医学博士 日本皮膚科学会専門医 日本抗加齢医学会専門医。
「体の内外から美しくなれるクリニック」をコンセプトに一般皮膚科診療だけでなく、美容医療、頭髪治療なども行っている。またweb雑誌での連載やサプリメント・化粧品の監修などでも、多方面に活躍の場を広げている。
INDEX
■白髪が発生するメカニズムを知ろう
そもそも白髪が発生する原因は、大きく分けて以下の3つ。なかには意識して対応できるものもあるので、自分の白髪の原因が何なのかを知ることはとても大切です。それぞれのメカニズムを解説します!
◇加齢による白髪
白髪の生える原因として、最もメジャーなのが「加齢」。加齢によってなぜ白髪になるのかの詳しいメカニズムは解明されていませんが、歳を重ねると共に髪の毛が生えるときに取り込まれる「ユーメラニン」と「フェオメラニン」という2つのメラニン(色素)を作るメラノサイトという細胞が減少したり、生成されるメラニンの量が減少していくそう。
また、メラノサイトが存在していても、メラニンを取り込む作業が上手くいかずに白髪になるケースもあります。
◇遺伝による白髪
「白髪=年配の人」というイメージがある方も多いでしょうが、白髪は早ければ10~20代でも発生します。この発生のタイミングは遺伝的な要素が強いとされており、メラノサイトの生存や維持に関する遺伝子が元々少ないことに起因するそう。
さらに、遺伝が原因で先天的に色素形成能力のないために白髪になるケースや、頭皮に白斑症を起こしてそこから生えた髪が白髪、というケースもあります。
◇ストレスや栄養状態に関係した白髪
ストレスや栄養不足でも、白髪は発生します。ストレスによる血行不良やそもそも栄養素が体内にない場合、健康な髪の毛を作り出すための栄養を供給できず、白髪になってしまうのです。
同じく健康な髪の毛を作り出せないことによる白髪は、薬の副作用や代謝障害などによっても発生します。
■自宅や美容院でできるケア
白髪の対策は、専門のクリニックなどに通う必要があるのでは……と思っている方は多いのではないでしょうか?実は、自宅や美容院でできるケアもあるんです。ここでは、簡単にできる2つの方法をご紹介します。
◇白髪を染める
1つ目の白髪予防の方法は “白髪を染める”こと。白髪染めはあくまで白髪を目立たせなくする対処法であって予防法ではない!と思うかもしれませんが、実は予防にも有効なんです。
ただし有効なのは、ストレスなどが原因で白髪が生えている場合のみ。加齢や遺伝的な要因で白髪になってしまった場合には対処法にしかなりません。
白髪を染める方法は、主に以下の3つ。
● ヘアカラー
● ヘアマニキュア
● ヘナ
なかでもヘナは地肌へのダメージが少ないので、頭皮をいたわる意味でもおすすめです。ただし、どの方法も少なからず地肌にダメージが与えられます。頻繁に染めると白髪が増えるだけでなく、薄毛や抜け毛を招いてしまうこともあるので注意しましょう。
◇白髪抑制カラー
上述したように、髪染めは地肌にダメージを与える行為。ダメージを与えられ続けた頭皮は通常よりも早いスピードで老化し、白髪の原因になります。
そこでおすすめなのが、白髪抑制カラー。頭皮へのダメージを最小限にするのはもちろん、メラノサイトを活性化するホップエキスを配合しているので、白髪のケアにおすすめのカラー剤です。髪染めをしながら頭皮ケアと白髪抑制ができる一石二鳥のカラー剤なので、白髪に悩んでいる方は使ってみてください。
■健康な髪のためによいとされる食材は?
外側からのケアで白髪に対してできることには限度があるので、身体の内側からの方法もあわせておこなうようにしましょう。本来の健康な髪のためによいとされる食材は、以下の通り。成分別にご紹介します!
● ヨード:メラノサイトを作り出す甲状腺ホルモンに必要な栄養素。昆布やひじき、わかめや海苔、イワシやサバなどの青魚に多く含まれています。
● アントシアニン:メラノサイト内のメラニン色素の生成を活発化させる栄養素。ブルーベリーやアサイー、紫芋、なすなどの紫色の食材に多く含まれています。
● チロシン:メラニン色素の原料。チーズなどの乳製品やアボカド、バナナなどの果物類、アーモンドや落花生などの豆・ナッツ類に多く含まれています。
● 銅:メラニン色素を生成する際に必要な、チロシナーゼという酵素の働きを活発化させる栄養素。牡蠣やイカ、干しエビやレバー、 ナッツ類や大豆などに多く含まれています。
● カルシウム:メラノサイトの働きを活発化させる栄養素。乳製品や小魚、海藻類や大豆、ゴマや小松菜に多く含まれています。
■血流アップマッサージもおすすめ
頭皮にとって必要なのは、健康な髪を生やすために十分な栄養を行き渡らせること。そのためには、血流をアップさせるのが効果的です。以下の頭皮マッサージ方法を実践し、頭皮の血流改善を試みましょう。
1. 耳の後ろから首あたりを、小さく「の」の字を書くようにしてマッサージ
2. こめかみから頭頂部にかけて、「の」の字を書くようにマッサージ
この際、爪を立てるのではなく、指の腹で優しく押すことを心掛けましょう。
■まとめ
1度できてしまったら染めるしか方法がないとされる白髪。でも対処だけでなく日頃から気をつけられることはあります。
分の状態に適したカラー剤を使用するか血流アップマッサージなど、今回ご紹介した方法にくわえ、日々の食事もやはり大切ですね!