シャンプー後、つい億劫になってしまうのがドライヤーで髪を乾かすという行為ではないでしょうか。特にロングヘアの方は乾くまでに時間がかかるため、そのまま寝たり自然乾燥ですませたりする方も多いことでしょう。しかし、濡れた髪を長時間放置すると、さまざまなトラブルが起こり、結果として薄毛などの可能性が高まってしまいます。
そこで今回は、髪を乾かさないことで生じる悪影響と正しい髪の乾かし方についてご紹介します。
INDEX
■髪を乾かさないと起こる3つの悪影響
髪をしっかり乾かさないでいると、主に3つの悪影響が生じます。いずれも薄毛の原因になりますので、濡れた髪は早めに乾かすようにしましょう。
◇頭皮の雑菌繁殖
私たちの体には「常在菌」という細菌が存在しています。常在菌は外部から侵入する悪い菌の繁殖を防いでくれるので、私たちの健康にかかせない存在といっても過言ではありません。しかし、常在菌も「菌」ですので、湿気が多くなると大量発生し、生臭さやカビを繁殖させます。
◇キューティクルへのダメージ
キューティクルは髪の表面を覆っている成分ですが、髪が濡れた状態だとキューティクルは剥がれやすく、もろい状態になります。濡れた髪を長時間放置すれば当然キューティクルもダメージを受けますので、髪に艶がなくなったり、全体的にごわごわしたりするのです。また、物理的な刺激によって髪が抜ければ、毛根の細胞もダメージを受けることになります。
◇血行不良
濡れた髪を放置すると、水分が蒸発して気化熱が発生します。気化熱とは、水分が蒸発する際に周りの熱を奪う現象のことをいいます。つまり、頭皮が冷えきった状態になってしまいます。頭皮には多くの毛細血管が通っていますが、冷えることで血行不良が起こり、髪に十分な酸素や栄養が行きわたらなくなります。その結果、髪が抜け落ち薄毛へと繋がっていくのです。
■髪の正しい乾かし方~下準備から乾かし方~
濡れた髪は早めに乾かすことが大切ですが、乾かし方を間違えると余計にダメージを受けてしまう可能性があります。ここでは、正しい髪の乾かし方を紹介するので、さっそく今日から実践してみましょう。
◇乾かす前の下準備
濡れた髪をできるだけ早く乾かすためには、タオルドライの前に水気をしっかりと絞っておきましょう。特にロングヘアで毛量が多い方の場合は、水分がある状態でタオルドライ・ドライヤーをするとかなり時間がかかってしまいます。
また、タオルドライでは指の腹で頭皮をマッサージするように水気を拭き取り、タオルで挟んで押さえるようなイメージで行います。
◇洗い流さないトリートメントでケア
洗い流さない美容液やトリートメントは、ドライヤーの熱から髪を守ってくれるほか、ブラシやコームの摩擦から守ってくれたり、パサつきを抑えたりする効果があるのでおすすめです。使用する際はトリートメントを両手で擦りあわせ、指の間までしっかりとつけてから髪に馴染ませると、ムラなくケアすることができます。
◇髪の乾かし方 ※各部位ごとに紹介します。
ドライヤーで髪を乾かす際は、以下の順序で風を当てていきます。
1:えりあし
乾きにくい場所なので、手ぐしを通しながら下からドライヤーを当てます。
2:後頭部
こちらも髪が重なっていて乾きにくいので、根元を起こすようなイメージで斜め45度上からドライヤーを当てましょう。
3:前髪
前髪は乾きやすいため、根元に風を当てるイメージで素早く乾かします。
4:耳上側頭部
ここも乾きにくい場所なので、根元を起こすように下から風を当てます。
5:頭頂部
少しボリュームを出すために、髪を持ち上げて空気を入れながら乾かしましょう。
6:仕上げ
髪が8割程度乾いたら冷風に切り替え、あとはお好みでブローをしていきましょう。
■季節によって髪の乾かし方は異なる!?
冬と夏では気温や湿度が異なるため、髪の状態やドライヤーを当てる時間も異なります。そこで季節にあわせて乾かし方を変えると、より快適に、少ないダメージで髪を乾かすことが可能です。
◇冬場の髪の乾かし方
冬場は髪が乾燥しやすいため、ドライヤーを使ったあとはしっかりと保湿してあげることが大切です。そのため、タオルドライ後には洗い流さない美容液やトリートメントを使用し、頭皮と髪の両方をダメージから守りましょう。
◇夏場での髪の乾かし方
夏は気温が上がるため、ドライヤーの時間が長くなるほど暑さを感じます。そのため、ドライヤーの時間をできるだけ短くすることがポイントです。
タオルドライ
ティッシュ・キッチンペーパーでさらに水気を切る
髪の根元に指を入れバサバサと揺らす
髪を数束に分け、1束ずつドライヤーをかける
湿気がない場所で乾かす
乾いたタオルを被ってドライヤーをかける
■まとめ
ドライヤーの熱は少なからず髪にダメージを与えますが、髪を乾かさないと薄毛になる可能性が高まってしまいます。そのため、しっかりとケアをしながら短い時間で乾かすことが大切です。
また、髪の状態や乾き具合は季節によっても異なりますので、その時期に最適な方法を取り入れるようにしましょう。