30代に入ってから突如として現れる白髪に、ショックを受けた女性も多いはずです。白髪は30歳頃から増え始める方が多いのですが、なぜ白髪が生えるのかは気になりますよね。
また白髪が生えてきたとしても、適切な対処をすれば白髪を目立たせないことはできます。こちらでは、30歳以降から白髪が増える理由と、白髪の適切な対処法について解説します！

■30歳から白髪が増える理由とは？

30歳から白髪が増える原因は、以下のものが考えられます。白髪が気になり始めた方は、原因に当てはまるものがないかチェックしてみましょう。

◇加齢やホルモンバランスの乱れ

白髪が増えるのは、メラノサイトの働きが弱くなることが原因です。髪の色はもともと白く、メラノサイトで作られるメラニンによって黒くなります。年齢を重ねるにつれメラニンを作り出せなくなることで、白髪が増えてしまうのです。

また、30歳を過ぎるとエストロゲンの分泌量が徐々に低下するため、ホルモンバランスが乱れやすくなります。エストロゲンの減少は新陳代謝の低下につながり、メラノサイトの働きも連動して悪くなるため、白髪につながります。

◇生活習慣の乱れ

睡眠不足やバランスの悪い食生活といった生活習慣の乱れも、白髪が増える原因の1つです。睡眠中に分泌されるメラトニンというホルモンは、老化を引き起こす活性酸素を除去してくれます。睡眠不足が続くと体内が老化し、白髪が増えてしまうのです。

また、栄養バランスの悪い食事ばかり取っていると、メラノサイトが正常に働かなくなります。タンパク質やミネラル分、ビタミンは健康な髪を作る栄養素なので、肉や野菜をバランスよく取りましょう。

◇遺伝

白髪が生える年齢には個人差があり、20代から出る方もいますよね。両親のどちらかが若白髪だった場合、メラニンが生成されにくい、または成長ホルモンが少ないといった遺伝子が遺伝する可能性があるのです。

◇ストレス

精神的なストレスを受けると、血管が収縮して血行不良が起こります。血液は栄養素を毛母細胞に届ける働きがあり、血行不良になると髪に栄養が届かなくなって白髪が増えてしまいます。

また、ストレスによって交感神経が優位になり、頭皮の皮脂の分泌が活発になります。過剰な皮脂が空気に触れると酸化し、過酸化皮脂という物質に変わります。過酸化皮脂はメラノサイトの働きを抑える作用があるので、ストレスは白髪が増える大きな原因と言えますね。

■白髪は長い目で対処しましょう！

白髪が生える原因はいろいろありますが、一番の対処法は生活習慣を見直すことです。白髪を増やさないためにも、次のような対処法を取り入れてみることがおすすめです！

◇生活習慣を見直す

白髪を増やす原因となる、ストレスや睡眠不足、バランスの悪い食生活。これらの改善ポイントを見直しましょう。
ですがストレスは周りの環境から受けるため、ストレスを「減らす」のは難しいことです。そのため、ストレスがたまってしまう前になるべく「発散」することを心がけてみてください。たとえば体を動かす、好きなことを思いっきり楽しむなど、夢中になれることでストレスを発散する機会を作ってみるのがよいでしょう。

健康な髪に欠かせない睡眠は、質を重視することが大切です。メラトニンや成長ホルモンの分泌が活発になるのは夜10時～2時頃なので、なるべくこの時間帯に寝るとよいでしょう。
この時間が難しい場合にも、寝る1時間前からスマホやPCを見ないようにするなどで質を高めることができます。

そして、栄養面では、肉や魚、大豆に含まれるタンパク質、海藻類に多いミネラル分、野菜や果物などに含まれるビタミンなどの基本的な栄養素はこまめに取りましょう。
これらの栄養素のほかに、メラニンの原料となる「チロシン」メラノサイトの働きを促進する「ヨード」、メラニンを作るチロシナーゼの働きを活発にする「銅」を含んだ、以下の食べ物も健康的な美髪のために効果が期待させる栄養素と言われています。

・チロシン…乳製品、大豆、ナッツ類、バナナ、アボカド、カツオ、マグロなど
・ヨード…昆布、ひじき、わかめなどの海藻、サバ、イワシ、カツオなどの魚
・銅…玄米、そば、ゴボウ、ニンニク、納豆、エビ、カニ、プルーンなど

◇血行促進

血行促進をするには、簡単な有酸素運動や頭皮マッサージが効果的です。
有酸素運動では、 1駅歩く、階段を使うといった簡単にできる運動法がおすすめです。日頃から意識して体を動かすようにすると、ストレス解消と成長ホルモンが活性化して美髪に効果があると言われています。

頭皮は筋肉がなく自分で動かせないので、頭皮を指で直接マッサージすると効果的です。シャンプー中に指の腹で頭を大きく掴み、頭皮を動かすと血行が促進されて栄養が行き渡ります。

■30歳の白髪はヘアケア＋ヘアカラーがおすすめ！

「白髪を今すぐ何とかしたい！」という女性には、ヘアカラーで目立たせなくする方法がおすすめです。そこで、白髪に合ったヘアカラー剤の選び方と、適切なヘアケア方法を紹介します。

◇自分に合ったヘアカラーを選ぼう！

ヘアカラー剤は、カラースプレー、ヘアマニキュア、ヘアカラー、カラートリートメント、ファンデーションタイプなどの種類があります。カラースプレーやファンデーションは髪の表面に一時的に色を付けるもので、シャンプーをすると落ちるのが特徴です。生え際など一部分の白髪を応急処置したいときに向いています。

ヘアマニキュアは髪の表面を染めるタイプで、効果は2～3週間とスプレーより色が長持ちします。髪を完全に染めないので傷みにくいのですが、シャンプーをするたびに色が落ちていき、服に色が付くことがあります。

ヘアカラーは髪の内部に染料を定着させて染める方法で、すぐにしっかり白髪を隠したい方に向いています。ヘアカラー剤はカラーバリエーションが豊富で、黒髪でも染められるメリットがあります。市販のヘアカラーでも十分染まるので、コスパがいいのも魅力でしょう。

カラートリートメントとは、使うたびに徐々に髪が染まるものです。完全に染まるまで2～3回は必要ですが、自然な形で白髪を減らしたい方におすすめです。ヘアカラーは頭皮や髪を傷めることがありますが、トリートメントなら髪にやさしく染めることができます。このように、ヘアカラー剤ごとに特徴や効果が違うので、自分に合ったものを選びましょう。

◇白髪にはヘアケアも重要

白髪をヘアカラー剤で染めると髪が傷むことがあるので、ヘアケアを同時におこないましょう。うるおいがあるしっとりとした髪は黒く見える効果があるため、白髪が気になっている方は保湿ケアを取り入れると効果的です。髪を保湿するおすすめの方法は、保湿効果のあるシャンプーに変えることです。

保湿ケアに適しているのは刺激が少ないアミノ酸系で、年齢の髪に適したエイジングケアシャンプー。また頭皮と髪にやさしいオーガニック系や、過剰な皮脂を取り除き抑えるスカルプケア系などがあります。

頭皮が乾燥しやすい敏感肌の方は、洗浄力が高過ぎるものを使用していると皮脂を余分に落としてしまったり、カラー剤が落ちたりすることがあります。アミノ酸系やオーガニック系は確かに価格が高めですが、カラー持ちがよく髪色ケアや頭皮ケアの効果が期待できますよ。30歳から髪と頭皮にやさしいヘアケアと生活習慣に気をつけて、白髪を増やさないようにしましょう。

■まとめ

30歳から白髪が増え始めるのは、加齢や生活習慣、ストレスといった要因が重なり、メラノサイトの働きが弱くなるからです。白髪は主に生活習慣が関係するので、ストレス発散、質の高い睡眠、髪にいい食事、運動や頭皮マッサージを取り入れて白髪を増やさないようにしたいですね。
また、白髪のある髪を染める場合、自分の好みや用途にあわせてヘアカラー剤を選ぶこと、シャンプーなどヘアケアの見直しもおすすめします。