生後間もない赤ちゃんは、ベビーバスで沐浴することが一般的です。生後1か月を超えると首も座り、自分で歩けるようになるので、大人と一緒にお風呂に入ることができます。しかし、忙しいときや夏場は、「シャワーだけでもいいのでは?」と思う方も多いはずです。
この記事では、赤ちゃんをお風呂に入れる必要性、シャワーを使うときの正しい方法についてご紹介します。
INDEX
■なぜ赤ちゃんはお風呂に浸かった方がいいと言われているの?
赤ちゃんは毎日お風呂に浸かるべきといわれている理由は、お尻に汚れがたまりやすいこと、新陳代謝が良いことの2つあります。
赤ちゃんは1日にうんちを7~8回、おしっこは10回以上もするため、お尻は特に汚れやすくなります。加えて、新陳代謝が激しく汗や皮脂をたくさんかくので、お風呂に入って身体を清潔に保つ必要があるのです。
また、赤ちゃんの肌はとても敏感なので、肌を清潔にしておないと、かぶれや肌荒れ、湿疹などが起きやすいこともお風呂に入れる理由の1つです。
お湯に浸かると体温が上がるだけでなく、お湯の水圧によって身体がマッサージされているのと同じ状態になります。つまり、お風呂に入ると適度に疲れるので、赤ちゃんの寝つきが良くなるというメリットもあります。
シャワーだけですませると赤ちゃんの寝つきが悪くなるとよくいわれるのは、身体が疲れないので眠気が起きないからといえるでしょう。
■毎日お風呂には浸かるべき?
赤ちゃんを毎日お風呂に入れるべき明確な理由があるものの、無理をしてまで毎日入れる必要はありません。赤ちゃんは体温調節がうまくできないので、お風呂に入ると体温が上がりすぎるケースもあります。
そのため、気温が高い夏場は、シャワーだけですませても大丈夫です。
ただし、シャワーを浴びていいのは、生後1か月以上で首が座っている赤ちゃんに限ります。首を固定しながら片手でシャワーを浴びさせるのは負担になるので、生後2~3か月になってからシャワーデビューするといいでしょう。
また、お風呂に入ると取れる汚れは、シャワーで取り切れないことがあります。シャワーを浴びる場合は、いつもよりも念入りに身体を洗うことが大切です。
■赤ちゃんをシャワーで入れる方法・手順を紹介!
赤ちゃんをシャワーに入れる際は、次に紹介する手順を押さえましょう。
◇1.浴室・脱衣所を温める
シャワーに入れる前に、浴室内と脱衣所を温めておきましょう。浴室の場合は壁にシャワーをかけておく、脱衣所はヒーターやストーブを使って温めるのがポイント。赤ちゃんは体温調節の機能が発達していないので、できる限り温度差をなくしておくことが大切です。
◇2.シャワーは温度が安定するまで出し続ける
シャワーは水から徐々に温度が上がっていくため、いきなりシャワーをかけると水が出て赤ちゃんが驚いてしまいます。そのため、温度が安定するまでシャワーをしばらく出しておき、手で温度を確認してから使いましょう。
シャワーの温度設定は、38〜39℃のぬるめが赤ちゃんに適しています。
◇3.足元からゆっくりとシャワーを当てて慣れさせる
洗い場に敷いたマットやタオルの上に寝かせ、足元から徐々にシャワーをかけて温度に慣れさせることがポイントです。水圧もなるべく弱めにして、ゆっくりと全身にシャワーをかけてあげましょう。
また、赤ちゃんを寝かせても動いてしまう場合、バスチェアを使うのがおすすめです。バスチェアは身体を固定できるので、動いてしまう赤ちゃんでも身体が洗いやすくなります。
◇4.身体・頭をしっかり洗う
シャワーで身体を温めたら、顔から頭、身体の順番に洗っていきます。シャンプーやボディソープは、ベビー用のものを用意しましょう。
顔を洗うときは、ソープをしっかり泡立てて、頬や鼻、口の周りをやさしく洗いましょう。目の周りは上から下に向かって洗うと、自然に目を閉じるので目に泡が入りにくくなります。また、汚れがたまりやすい首まわり、あごの下は丁寧に洗うことがポイントです。
頭を洗う際は、シャンプーをしっかり泡立て、指の腹で生え際と後頭部の順に洗います。耳の裏も汚れやすいので、耳たぶを折って指でしっかり洗いましょう。
身体を洗うときのポイントは、皮膚が重なっている部分を伸ばして洗うことです。首や脇、肘、ひざの裏、足の付け根などは、指を使ってしっかり洗いましょう。赤ちゃんは常に手を握っているので、手を広げて手のひらも同時に洗うことが大切です。
陰部とお尻は、身体の最後に洗うのが基本です。女の子の場合は前から後ろの方向に、男の子は陰茎の表面や裏側もしっかり洗いましょう。肛門とお尻を洗ったら、身体はすべて完了です。
◇5.しっかりと身体を温めてお風呂を出る
泡をシャワーできれいにすすぎながら、身体をしっかり温めてあげましょう。お風呂を出たら湯冷めしないように、手早く身体を拭いてパジャマを着させます。また、赤ちゃんの肌はとてもデリケートなので、お風呂上がりの保湿ケアを忘れずにおこないましょう。
■まとめ
お尻が汚れやすい、新陳代謝が良く皮脂や汗をかきやすいなど、赤ちゃんをお風呂に入れた方がいい理由は確かにあります。しかし、生後2~3か月で首や腰が安定していれば、シャワーですませても問題ありません。シャワーの温度が安定してから使うこと、身体を洗いやすいように寝かせることがポイントです。
また、赤ちゃんは汗をかきやすいうえに、皮膚が重なる部分に汚れがたまります。皮膚を広げてしっかり洗い、肌荒れやかぶれ、湿疹を防ぎましょう。