紫外線を浴びてダメージを受けてしまうのは、お肌だけではありません。
実は、髪や頭皮もダメージを受けていて、パサつきや切れ毛などができてしまう原因に!
頭は顔よりも高い位置にあることから、髪や頭皮に浴びる紫外線の量は、顔の2〜3倍だとも言われています。だからこそ、日頃から髪や頭皮の紫外線対策も取り入れられるといいですね。
そこで、ダメージ髪を防ぐための髪の日焼け対策や、日焼け後のケア方法をご紹介します。
この記事の監修者:宇井 千穂 院長(やさしい美容皮膚科・皮フ科 秋葉原)
元準ミス日本。全日空客室乗務員を経て、皮膚科医としてアトピー性皮膚炎を中心とした皮膚疾患を診療。本や雑誌の執筆をはじめ、web雑誌での連載やサプリメント・化粧品の監修などでも、多方面に活躍の場を広げている。女医+(じょいぷらす)所属。
INDEX
■髪が紫外線を浴びるとどうなるの?
髪や頭皮に大量の紫外線を浴びると、シスチン結合にダメージを与えることで髪がもろくなり、パサつきや乾燥、切れ毛、枝毛などのトラブルが発生しやすくなります。
特に、紫外線の中でも波長が長いA波には注意を!
紫外線のA波は髪の内部まで入り込んで、髪を作るタンパク質を酸化させたり、毛母細胞や色素細胞にダメージを加えたり、といった大きなダメージを与えます。
その結果、髪の色素やツヤがなくなってしまうのです。
さらに、紫外線は頭皮にもダメージを与えて、炎症を引き起こす可能性も。
頭皮に炎症が起こると、血管やリンパの機能にダメージが加わり、毛根に十分な栄養が届かなくなります。すると、新しい髪の形成がスムーズに行かずに、抜け毛や薄毛になる可能性を高めてしまうのです。
髪のダメージは、パサつきや傷みなど触った感触で認識できますが、頭皮のダメージはわかりにくいもの。そのため、知らないうちに紫外線による頭皮へのダメージが蓄積して、頭皮環境が悪化しているケースがあります。
■髪の日焼け対策3選
お肌と同じように、髪も紫外線を浴びるとかなりのダメージを受けてしまいます。
いつまでも美しく健やかな髪を保つためにも、日頃から手軽に取り入れられる日焼け対策を始めませんか?
ここで、簡単に実践できる髪の日焼け対策をご紹介します。
◇帽子や日傘などを使用する
髪の日焼け対策の基本は、帽子や日傘、UVスプレーなどを使用することです。
少しの時間でも外出するときは、念のために日焼け防止グッズで日焼け対策をしましょう。
頭部用のUVスプレーも日焼け対策ができて便利ですよ!
◇2種類の機能があるトリートメントで徹底保湿
いつも髪や頭皮が乾燥している状態だと、紫外線のダメージを受けやすくなりますが、2トリートメントで保湿とケアを心がけると、紫外線のダメージを軽減できます。
その2種類の機能とは、「修復作用」と「UVカット」。
この機能のあるトリートメントを使った保湿方法は、すごく簡単!
たとえばヘアスタイリング時に、ミルクタイプのトリートメントを髪に馴染ませてから、スプレータイプのトリートメントで髪の表面をコーティングするだけで完了です。
◇赤い食材で内側からのUVケア
外側からだけではなく、内側からのUVケアも心がけると髪へのダメージを軽減できるでしょう。
内側からのUVケアに最適なのが、トマトやローズヒップティー、パプリカ、アサイージュースなどの赤い食材と言われています。
これらの食材には、紫外線を浴びたときの酸化現象を抑える「抗酸化成分」がたっぷり含まれているのでおすすめです!
■髪が日焼けしたあとのケアも大切
仮に、うっかり日焼けをしてしまっても、その日のうちに適切なケアをすれば大丈夫!
髪が日焼けしたあとのケア方法も知っておくと安心ですね。
◇紫外線を浴びた日の洗髪のポイント
髪に紫外線を浴びた日は、ダメージによって乾燥しやすい状態になっていますので、その日の洗髪のポイントは、さらなる乾燥やダメージを防ぐことです。
シャンプーとトリートメントは、ダメージヘア用やサンケア用のものか、低刺激のアミノ酸系のものを使うのがおすすめ。
また、洗髪後はできるだけ早くタオルドライをしてから、洗い流さないトリートメントで保護してあげると乾燥を防止でき、そのあとのドライヤーのダメージも受けにくくなります。
◇頭皮用の化粧水で保湿する
髪を乾かしたあとに、頭皮用の化粧水で頭皮のスキンケアをして、同時に保湿もしておくと日焼けによるダメージを押さえられるでしょう。
頭皮用の化粧水がなければ、いつものスキンケアに使っている化粧水を代用して様子をみましょう。
また、髪だけではなく、日焼けしてしまった日は頭皮もダメージを受けて乾燥しやすくなっているので、化粧水での保湿をおすすめします。
頭皮用化粧水での保湿は、ボトルを頭頂部で逆さまにしたら適量を垂らし、指の腹を使って頭全体になじませていきます。育毛剤を塗るイメージで浸透させていくと、まんべんなく保湿できますよ!
◇簡単手作りトリートメントで保湿ケア
さらに「良さそうな商品を探す時間はないけど、できるだけ徹底した保湿をしたい」という人は、簡単に手作りできるトリートメントを試してはどうでしょう。
手作りのトリートメントは、精製水100mlにクエン酸10gを混ぜるだけでできるので、とても簡単です。それをお好きなスプレーボトルに入れて、毎日の洗髪後に髪にスプレーしてなじませるだけ。
髪の毛は紫外線などでダメージを受けても自分で修復する機能がないので、無理せず手軽にできるケアを欠かさないようにするだけでも効果的ですよ。
※ただし手作りのものは早めに使い切りましょう。合わないと感じた時は、すぐに使用を止めましょう。
■まとめ
髪や頭皮に大量の紫外線を浴びると、パサつきや切れ毛、枝毛などのトラブルが発生します。
そんなトラブルを避けるために、日頃から簡単にできる日焼け対策を知っておくといいですね。
でも、忙しい日常の中ではうっかり日焼けしてしまう日があることも…。
そんな日は、適切な方法で保湿ケアすれば、紫外線のダメージを軽減できて安心です。
紫外線が髪に与えるダメージは予想以上に大きいので、日焼け対策や保湿ケアで防御できるといいですね。