スキンケア用品を選ぶときに、化粧水や乳液、美容液などの基礎化粧品は「ライン使いが当たり前」と思っていませんか?
化粧品メーカーではスキンケア商品のライン使いを推奨していることが多いですが、ライン使いしなかった場合、効果はどうなってしまうのでしょうか。
今回は、スキンケア用品をライン使いしない場合の効果や、ライン使いのメリット・デメリットについて解説します。スキンケア用品の選び方を知って、長く愛用できるスキンケア用品を揃えていきましょう!
■スキンケア用品はライン使いしなきゃ効果が出ないの?
多くのメーカーでスキンケア用品のライン使いを推奨しているのは、化粧品に含まれる成分を安定させ、肌に乗せたときの効果を最大限発揮させることを目的として開発していることが多いからです。しかし、それでは「ライン使いしないと化粧品の効果が減る」といわれているような気がしてしまいます。
スキンケア用品選びは迷走しやすいものですので、基本をおさえておかないと、どう選択していいのかわかりませんよね。
まずは、スキンケア用品に対する根本的な考え方を見直していきましょう。
◇メーカーはライン使いを想定して商品を開発している
メーカーが同一シリーズのスキンケア用品を開発するときは、ライン使いすることを想定しているケースがほとんどです。
スキンケアでは、成分が異なる化粧品を数ステップに分けて塗り重ねるので、ライン使いすることで各商品の効果や肌への刺激が安定するよう考えられています。具体的には、化粧品同士が効果を打ち消しあってしまわないよう、pHや配合する成分が適切に調整されているのです。
◇ライン使いしなくてもOKなものもある
日常的なスキンケアは「化粧水→乳液→美容液→クリーム」の4ステップが基本ですが、これは化粧品に含まれる「有効成分の多さ」に置き換えることができます。
化粧水や乳液など、有効成分の濃度が低いスキンケア用品はライン使いすることで有効成分が足され、効果を得やすく開発されているのがほとんど。そのため、化粧水や乳液のラインを変えてしまうと、化粧品が持つ効果が十分に発揮されにくいということもあります。
反対に、有効成分の濃度が高い美容液やクリームは、単品使いでもしっかりと効果を得やすいので、ライン使いしなくても効果を得やすくなります。
美白や収れん、エイジングケアなど、得たい効果が決まっているのなら、ライン使いという手段以外にも、有効成分濃度の高いスペシャルアイテムを1品取り入れてみるのもおすすめです。
■スキンケア用品をライン使いするメリット・デメリット
スキンケア用品は、ライン使いしなければいけないというわけではありません。
ただし、多くのメーカーからシリーズの統一が推奨されているように、もちろんライン使いすることによるメリットもあります。
さっそく、スキンケア用品をライン使いするメリット・デメリットについて見てみましょう。
◇スキンケア用品をライン使いするメリット
ライン使いでのメリットは次の2つが考えられます。
・ステップを重ねるほどに効果が高まる
1つの化粧品に配合できる有効成分の量に制限があったとしても、基礎化粧品をライン使いすることで、肌に与える有効成分の量を底上げできます。ブースター化粧水などの浸透力を高めるタイプのものなら、そのあとに使用する化粧品の効果を高められるでしょう。
・ぜいたく感やステータスにつながり、美容意識を高く持てる
「高級な化粧品ブランドのスキンケア用品をライン使いできるなんて夢のよう」と、感じる方も少なくないでしょう。ライン使いするスキンケア用品によっては、大きな満足感を得られ、美容に対する意識を高く持つことができますよね。
◇スキンケア用品をライン使いするデメリット
反対に、デメリットには次の2つがあります。
・肌トラブルのリスクが高まる
「化粧水→乳液→美容液→クリーム」と、塗り重ねるスキンケア用品が増えるごとに、肌への負担は大きくなります。どんなにいいといわれる成分のスキンケア用品でも、肌に浸透させること自体は負担につながることに。
使用する化粧品が増えると、肌トラブルのリスクも高まってしまうことを知っておきましょう。
・スキンケアにかかる時間とコストが増える
スキンケアの種類と手順が増えれば、それだけ時間とお金がかかります。
1日1日の負担は小さくても、毎日続けると時間やコストは大きなものに。本当に必要なものかどうかを見きわめて、時間とお金を有効活用できたら、心もお肌もいきいきとした生活を送れそうな気がしませんか?
■スキンケア用品は「成分」で選ぼう!
スキンケア用品を選ぶときは、シリーズやラインで揃えると成分がぶつかりあうこともなく安心でしょう。ですが、ライン使いする以外にも、成分で選ぶことができれば目的に合った効果を得やすくなるのでおすすめです!
ご自分の肌質に合った成分を知って、スキンケア用品選びの選択肢を広げてみましょう。
ここでは、肌タイプ別におすすめのスキンケア成分をご紹介します。
◇ニキビ肌には「毛穴に詰まらない成分」を
ニキビ肌には、皮脂の分泌を増やしたりしないよう「ノンオイル」「ノンコメドジェニック」のスキンケア用品を選ぶのがおすすめです。
◇乾燥肌には「高保湿成分」を
さまざまな肌トラブルにつながりやすい乾燥肌なら、「尿素」「ヒアルロン酸」「コラーゲン」「グリセリン」など、肌に水分をたくわえられる成分がおすすめ。化粧水で水分をおぎなったら、乳液やクリームなどを重ね付けして保湿しましょう。
◇敏感肌には「低刺激成分」を
肌のかさつきや皮むけ、乾燥などの症状が出やすい方は敏感肌かもしれません。
スキンケアのときにぴりりとした刺激があるなら、肌に負担がかかっているサインです。
体調などによっても肌のコンディションは変化するので、肌の不調を感じたら「低刺激性」「無香料」などのスキンケア用品を選びましょう。
スキンケアはあくまで、肌本来の機能を手助けするためのお手入れです。スキンケア用品を変えるだけでトラブルや悩みをカバーしようとするのではなく、日々の食事や生活習慣を見直すなど、体の内側からおこなえるスキンケアにも意識を向けてみてくださいね!
■まとめ
スキンケア用品のライン使いは、安心感や満足感が大きいですよね。メーカーで研究に研究を重ねて送り出された商品ですから、その効果を最大限発揮させるにはライン使いするほうがいいこともあります。
ですが、ライン使いしなかったとしても、スキンケア用品の効果はゼロになるわけではありません。美白やエイジングケアなどはっきりとした目的があるなら、有効成分の多い基礎化粧品を他シリーズからチョイスするのもおすすめです。
ご自分の肌に合った成分のスキンケア用品を上手に取り入れて、気楽に続けられるスキンケアを目指しましょう。