老けて見られてしまう原因の一つに顔の「たるみ」があります。首元のもたつきや、あごのラインの崩れ、ほうれい線など、なんとかならないかとお悩みの方も少なくないでしょう。今回はそんな顔のたるみに効果があるという「顔ヨガ」についてお伝えします。
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■顔ヨガってどういうものなの?
表情筋は私たちの顔にある筋肉で、顔のあちこちを動かして笑ったり怒ったりといった表情を作ったり、言葉を発したりするときに使われています。その数はなんと約60個もあります。微妙な動きができるのはこれだけたくさんの筋肉の働きによるものです。「顔ヨガ」をひとことで説明すると、いわば表情筋のストレッチやトレーニングのようなものです。
表情筋は身体の筋肉と同じですから、使わなければ衰えてしまいます。また、同じ動きばかり繰り返していると表情のクセがつきます。さらに、日本語は表情筋のうちの約20%程度しか動かさなくてもしゃべれる言語なので、放っておくと表情筋はどんどん衰えて、やがてたるみにつながってしまうのだそう。
顔ヨガは、そんな表情筋をしっかりと動かすことで、血行やリンパの流れを整え、新陳代謝を促進、本来のしなやかなお顔を取り戻すエクササイズなのです。
■顔ヨガにはどんなメリットがあるの?
顔ヨガには、さまざまな効果・メリットがあるので紹介します。
◇リフトアップ&小顔効果
表情筋をしっかり動かすことで、血液のめぐり、リンパの流れを良くし、顔の筋肉を鍛えます。 これが、シワ、むくみ、目の下のクマ、表情ジワなどの対策になり、リフトアップや小顔効果につながります。
◇表情美人になれる
顔ヨガで表情筋を鍛えることによって、笑顔などの表情がより豊かになり、魅力的な表情美人に近づくことが期待できます。
◇脳のリフレッシュにもなる
顔の筋肉を動かすことで気分がリフレッシュするほか、脳に一番近い筋肉である表情筋を動かすことで、脳の機能が活性化されるとも言われています。
◇いつでもどこでもできる
顔ヨガで使うのは鏡だけです。ちょっとした空き時間や家事育児の合間、テレビを見ながらなど、いつでもどこでも手軽にできます。少しずつでも毎日トレーニングしていきましょう。
◇効果が出やすい
たった数分の顔ヨガを1~2週間続けるだけでも変化が実感できるでしょう。表情筋はひとつひとつが小さい筋肉なので、トレーニングの効果が出やすいのも特徴です。
■たるみに効果がある顔ヨガのポーズ
特に気になる「たるみ」に効果があると言われる顔ヨガのポーズを紹介します。
◇三角の舌のポーズ
同じような体型でも、横から見たあごの下のラインがもったりしていると太って見えます。このポーズでスッキリさせましょう。
①頭を後ろに倒す
②喉を伸ばして口を開ける
③舌を天井に思い切り伸ばす
④舌先に力を入れてできるだけ三角になるようにする
⑤10秒キープで2、3回繰り返し。
ポイント
呼吸が止まらないように注意しましょう。
③のとき、あごの下に手を触れてみると、へこむのが分かると思います。
◇こめかみストレッチ
顔全体をリフトアップするポーズです。やる前と後の顔を、鏡を使って見比べてみましょう。
①左手の4本の指(親指以外)をそろえて、左腕を頭の後ろに回します。
②指先を右のこめかみより少し下の位置に当て、手の跡が顔につかない程度の力加減で顔の右側面を斜め後ろに引き上げます(このとき、ほうれい線が消えます)。
③②の状態をキープしたまま、頭をゆっくり左に倒します。
④鼻から息を吸って……
⑤口からハーッと吐き出し、同時に舌を左斜め下に長く出します。
⑥舌を出したまま、ハーッと深い呼吸を3回繰り返します。(10秒程度)
⑦反対側も同様におこないます。
ポイント
首や肩に痛みや違和感のある場合は、無理をしておこなわないでください。
顔のたるみに左右差がある場合は、下がっている方を1〜2回多くおこなうと、バランスがとれます。
◇ムンクのマッサージ
スキンケアついでにできる、ほうれい線対策のポーズです。
①化粧水やクリームなどを顔に塗りながら、鏡に向かって、「お」の口でほうれい線を消します。
②目線だけ天井へ向けます。
③目の下が伸びるのを感じながら5秒キープ(おでこにシワが入らないよう注意)
④人差し指をほうれい線に添え、頬のお肉を耳横のリンパまで流すイメージで移動させます。
(ほうれい線、むくみ、ブルドックライン、ゴルゴライン、目の下のたるみなど、すべて流して消し去ってしまうように)
⑤顔をゆるめ、耳前→エラ→鎖骨に流します。力を入れすぎないように優しくおこなってください。
ポイント
リンパを流して小顔効果、老け顔の防止にもつながります。スキンケアの工程に1回ずつ入れると習慣化できます。
◇亀の幸せポーズ
口角アップと首周りをスッキリさせます。二重あごの予防や改善にも。
①下唇を上唇にかぶせます。
②そのまま、口角をキュッと上に上げます。
③亀が首を伸ばすようなイメージで、あごは上げます。
④首の伸びを感じつつ10秒ほどキープします。
ポイント
毎日2、3分くらい、1回につき3〜5回ほどおこなうと効果的です。2週間程度で口角が上がりやすくなります。首周りをスッキリさせ、口角をアップさせましょう。
■まとめ
顔ヨガでは「こうなりたい」と具体的なイメージをしっかりもつことも重要です。プロのアスリートたちが、競技で理想の姿をイメージトしながらレーニングするように、「自分はどのような顔になりたいか」「自分の顔をどのように変えたいか」を具体的にイメージしながらやってみましょう。