お店にお風呂タオルを買いに行ったとき、あまりに種類や素材が多く、何を選べば良いのかわからなくなってしまう方は、意外に多いのではないでしょうか?
今回は、そんな悩みを抱える皆さんと一緒に、素材やお悩み別でタオルを選ぶポイントなどを詳しくチェックしていきたいと思います。
この記事の監修者:宇井 千穂 院長(やさしい美容皮膚科・皮フ科 秋葉原)
元準ミス日本。全日空客室乗務員を経て、皮膚科医としてアトピー性皮膚炎を中心とした皮膚疾患を診療。本や雑誌の執筆をはじめ、web雑誌での連載やサプリメント・化粧品の監修などでも、多方面に活躍の場を広げている。女医+(じょいぷらす)所属。
INDEX
■【お風呂タオル】素材別の特徴について
まずは素材別に、お風呂タオルの特徴を見ていきましょう。
◇ナイロン
泡立ちの良さが抜群のナイロンは、モコモコ泡でしっかり身体を洗いたいときにおすすめの化学繊維です。速乾性の高いこの素材には、バスルームの中に干しておいてもカビにくい特徴があります。
◇ポリエステル
ポリエステルのお風呂タオルは、生産量No.1です。ハリ・コシのあるこの素材には、ナイロンよりも硬めの特徴があります。最近では、肌の摩擦の少ない特殊ポリエステルのタオルも登場しています。
◇綿
綿のタオルは、合成繊維と比べて泡立ちが劣ります。しかし、泡立てネットを活用すれば、モコモコ泡をタオルにつけて身体を洗えます。綿の魅力は、天然繊維で肌を傷めにくいことです。
◇麻
やや硬めの麻には血行促進につながる程よい刺激があり、サッパリと洗えるのが特徴。適度なシャリ感とハリのあるこの素材は、天然素材の中でも比較的よく泡立ちます。綿と比べてカビにくくお手入れしやすい麻は、清潔に長く使える繊維としても注目されています。
◇絹
超極細繊維の絹タオルは、角質や毛穴汚れのケアをしたい人におすすめです。天然タンパク質を含む絹には、人間の肌に近い構造上の特徴があり、保湿効果も期待できる繊維として注目されています。
◇ポリ乳酸
ソフトな風合いや優しさ重視の人に適しているのが、ポリ乳酸のお風呂タオルです。この素材には、泡立ちだけでなく速乾性にも優れた魅力があります。弱酸性でできているポリ乳酸のラクトロンは、人間のお肌との相性も抜群です。
■【お悩み別】お風呂タオルを素材で選ぶ
次はお悩み・使用感別に、おすすめのタオル素材をご紹介していきましょう。
◇清涼感がほしい
硬い生地でゴシゴシサッパリ洗いたい人には、ポリエステルやナイロン、麻のお風呂タオルがおすすめです。これらの素材には、肌に摩擦を与えやすい特徴があります。洗うときには、なるべく力を入れすぎないようにしてください。
◇優しく洗いたい
摩擦や刺激の影響を受けやすい敏感肌の人には、肌を傷めにくい綿やポリ乳酸のタオルが適しています。弱酸性のポリ乳酸・ラクトロンには、合成繊維でありながら肌にも優しい特徴があります。天然繊維の綿は、化学繊維アレルギーのある人におすすめです。
◇毛穴、ざらつきが気になる
角質による肌のざらつきや毛穴の黒ずみなどが気になる人には、こうした汚れを絡め取る絹(シルク)がおすすめです。強度の高い絹タオルを使うときには、角質を落としすぎないように泡と一緒に優しく肌をこすると良いでしょう。
◇カビが生えにくいタオルがいい
使用後のカビが気になる人には、速乾性の高いナイロンやポリエステル、ポリ乳酸などの化学繊維がおすすめです。また綿と比べて乾きの良い麻も、カビの生えにくい天然繊維となります。
◇エコ素材がいい
トウモロコシを原料とするポリ乳酸は、環境に優しいエコフレンドリー素材です。最終的に生分解のできるポリ乳酸には、人間の身体にも優しい魅力があります。
◇赤ちゃんにも使える素材がいい
肌がとてもデリケートな赤ちゃんには、肌に優しい綿やポリ乳酸のタオルがおすすめです。アトピーなどのアレルギーがある場合は、乳児用の肌着にも多く使われる天然繊維の綿を選んでみると良いでしょう。
■【番外編】変わり種のお風呂タオル5選
素材よりも使い勝手を重視する人は、次のような変わり種のお風呂タオルを選んでみてください。
◇スポンジタイプ
手でしっかり握れるスポンジタイプには、臭いの気になる足裏や脇の下なども洗いやすい魅力があります。少し水切れの悪いスポンジを使った後は、バスルーム以外で乾燥させた方が良さそうですね。
◇ミトンタイプ
手がすっぽり入るミトンは、介護用としても多くのシーンで使われています。手で各部位を包み込めるこのタイプを使えば、洗い忘れがおきやすい二の腕などもキレイにできることでしょう。
◇ブラシタイプ
自分ひとりでは手の届きにくい背中や、かかとなどの角質のお手入れに適したタイプです。肌に優しい天然素材のブラシは、多くのファッションモデルが注目する健康法でも使われています。
◇たわしタイプ
皮膚の厚い足裏や爪などの洗浄におすすめです。タオルの刺激では物足りない場合、たわしで全身洗浄することもできます。タオルより硬いボディたわしを使うときには、皮膚が薄いパーツをゴシゴシこすりすぎないようにしてくださいね。
◇泡立てネット
モコモコ泡を作るために使います。ケアアイテムの多様化する近頃では、身体も洗える大きめの泡立てネットにボディブラシのような柄のついた商品も登場しています。
■まとめ
素材や形状などから自分に合ったお風呂タオルをみつけると、今抱えている肌や洗い心地の悩みが解消しやすくなります。愛用のボディタオルを長く使うには、その素材の特徴に合ったお手入れが必要です。
特に乾きの悪いタオルには、カビや雑菌が繁殖しやすい傾向がありますので、バスルーム以外の場所で乾燥させるなどの工夫が必要な場合もあると言えそうですね。