毎日おこなった方が良いとされる髪のブラッシング。実は「髪」だけではなくブラッシングをすると、「頭皮」にもさまざまなメリットがあるんです。そのメリットとしては、血行の促進や頭皮のリフトアップなど。また、頭皮のリフトアップは顔のたるみを和らげることにも効果が期待されています。日々のブラッシングでこれだけのメリットがあるなら、とても嬉しいですよね。
本記事では、「頭皮を意識したブラッシング」に向いているブラシの種類や、頭皮ブラッシングの正しい方法・注意点などをご紹介します。
この記事の監修者:川崎 加織 先生
皮フ科かわさきかおりクリニック院長。医学博士 日本皮膚科学会専門医 日本抗加齢医学会専門医。
「体の内外から美しくなれるクリニック」をコンセプトに一般皮膚科診療だけでなく、美容医療、頭髪治療なども行っている。またweb雑誌での連載やサプリメント・化粧品の監修などでも、多方面に活躍の場を広げている。
INDEX
■頭皮のブラッシングに向いているブラシとは?
なんとなくしているブラッシング、どんなブラシでも違いはないように思いますが、頭皮をブラッシングする場合は髪用のブラシではなく、頭皮のブラッシングに向いているブラシを使うのがおすすめです。
では頭皮をブラッシングするメリットとはどんなものがあるのでしょうか?ブラシの種類・選び方についても合わせてお伝えします!
◇美髪・ハリ肌にも効果あり?頭皮ブラッシングのメリット
頭皮ブラッシングとは文字通り頭皮をブラッシングすることで、頭皮の血行を促進し、リフトアップする効果があります。頭皮の血行が良くなると、頭皮が柔らかくなって抜け毛を和らげることにつながります。そのうえ、髪にも栄養がいきわたりやすくなり、美髪効果も期待されると言われています。
頭皮がリフトアップされると、頭皮と一枚の皮でつながっている顔も、同時にリフトアップ効果が期待できることになります。適度な力加減で頭皮ブラッシングをおこなうことで、頭皮マッサージを受けているようなリラックス効果もあります。頭皮ブラッシングにはこのようにたくさんのメリットがあるのです。
◇ブラシの種類
それでは、頭皮ブラッシングをおこなうのに適したブラシとは、一体どのようなものなのでしょうか。頭皮ブラッシングに使われるブラシには、「パドルブラシ」と「シャンプーブラシ」の2種類に大きく分かれます。
パドルブラシは、ブラシの本数が少なめになっているブラシです。ブラシ部分も髪用ブラシより大きく、クッション部分に空気穴が開いているので、頭皮にとって適度な圧力でブラッシングできるようになっています。
シャンプーブラシは、髪用ブラシと違って取っ手がないものが多く、シャンプー中にブラシの背を手で持って使います。ブラシ部分は毛が細いものと太いものがあり、太いものの方が頭皮ブラッシングには向いています。
また、ブラシの素材にも違いがあります。髪に優しくツヤ出し効果のある天然毛・静電気が起きやすい一方で、安く購入できるナイロン・髪の汚れなどを取ることにも適したプラスチック・柔らかく肌触りが心地よいシリコンゴムなどが主な素材となっています。
◇ブラシの選び方
ブラシを選ぶ際は、店頭などで実際にブラッシングしてみましょう。素材の柔らかさやブラシの毛の太さ、静電気の起きやすさなど、さまざまな種類のブラシを試してみると、よりご自身に合ったブラシが見つかります。
特に頭皮の状態には個人差があるので、さまざまな素材のブラシを実際に使ってみたうえで、適度な刺激があるものが望ましいと言えます。
■頭皮ブラッシングの正しいやり方
頭皮ブラッシングを始める前に、正しいやり方について知っておきましょう。ブラッシングの効果を引き出すコツについてもあわせてご紹介します。
1:髪の絡まりをとかす
まず、毛先から・髪の中ごろ・毛根部分の3段階に分け、ブラシを縦にしてブラッシングします。先に毛先だけブラッシングをすることで髪の絡まりをほぐし、徐々に根元からのブラッシングにすることで無理なく絡まりをとかせます。空気が乾燥している時は、洗い流さないトリートメントやオイルを髪になじませてからおこなうのがおすすめです。トリートメントやオイルをなじませることで、乾燥や静電気によるダメージから髪を守れます。
2:逆にとかして頭皮に刺激を
次はブラシを横にして、生え際から頭頂部に向かってとかします。生え際がとかせたら、髪を全体的にとかしていきます。下から上にとかすことで毛穴を動かし、ブラシの毛の部分を頭皮にあてることでマッサージ効果もあります。とかす時はブラシの重さを利用すると、頭皮にも適度な刺激を与えることができます。
3:こめかみ・頭頂部にブラシマッサージ
こめかみ辺りに、ブラシの毛の面を全体的に押し当て、ブラシの背面を持って円を描きながらほぐします。徐々に耳の後ろの方までずらしていき、この工程を2・3セットおこないます。
同様に、おでこの生え際にブラシを押し当て、ブラシのクッションから空気が抜ける程度の力で押し、頭皮に刺激を与えます。1回ごとに少しずつ頭頂部にずらし、5回ほど押します。
4:全体をタッピング
今度はブラシの柄を軽く持って、頭全体をポンポンと叩きます。リズム良く、手首のスナップを利かせて叩くことで、頭皮に心地よい刺激を与えられます。
このようにマッサージで頭皮に刺激を与えることで、頭皮とつながっている顔の皮膚も引き締まり、顔のリフトアップにもつながります。
■頭皮ブラッシングをおこなう際に注意点
頭皮ブラッシングをおこなう際には、注意しなければならない点がいくつかあります。
◇髪が濡れている時はブラッシングをしない
濡れた髪はキューティクルが傷つきやすい状態になっているため、その時に頭皮ブラッシングをしてしまうと、髪にダメージを与えてしまうおそれがあります。髪を洗う前・乾かした後におこなうか、シャンプー用に作られているシャンプーブラシを使いましょう。
◇頭皮に異常がある時はブラッシングしない
日焼けやかゆみ、湿疹など頭皮に異常がある時にブラッシングをしてしまうと、頭皮トラブルが悪化する可能性があります。頭皮トラブルが落ち着き、健康な頭皮になってからおこなうようにしましょう。
◇ブラシを清潔に保つ
ブラシは日々使う分、汚れやほこりがたまりやすい道具です。水洗いできるブラシの場合は、定期的に絡まった髪の毛を取り除き、シャンプーを薄めた液で浸け置き洗いします。木製など水洗いできないブラシや、髪の毛が絡まりすぎて取るのが大変なブラシは、専用のヘアリムーバーで髪を取り除きましょう。
■まとめ
頭皮ブラッシングには、血行促進・頭皮のリフトアップなどさまざまなメリットがあります。ブラシの種類はたくさんあるので、まずは試してみてご自身に合ったものを選びましょう。
また、頭皮のブラッシングに加えてシャンプーも見直すと、さらに効果が期待できます。編集部がおすすめするのは、100%天然由来の素材からできた”kurokamiスカルプ”です。kurokamiスカルプはリンスいらずで、頭皮ケアやダメージケアもおこなってくれる優れもの。シャンプーもこの機に見直して、頭皮美人を目指しましょう。