子どもの肌は水分量が多い印象がありますが、乾燥肌になりやすいという意外な特徴があるのをご存知でしょうか?カサカサとした見た目の悪化だけでなく、お子さんの不快感にもつながる乾燥肌は、多くのママがその対処に悩む肌トラブルのひとつです。
そこで今回は、デリケートな子どもの肌に乾燥が起こりやすい理由とそれによる肌トラブル、そしてママたちがすぐに実践できるおすすめの対策をわかりやすくご紹介していきたいと思います。
INDEX
■そもそも子どもも乾燥肌になるの?
大人と比べて厚みのない子どもの肌は、溜め込める水分量や皮脂量が少なく、外的要因に弱く非常にデリケートな特徴があります。
そのため、空気が乾きやすくなる秋冬シーズンには、ひび割れや白い粉を吹いたような症状をともなう乾燥性湿疹がお子さんの肌に生じやすくなるのです。
また、アトピー性皮膚炎などで角質層が乱れてしまっている場合、外の刺激から肌を守るバリア機能が正常に働かず、潤いに欠かせない皮脂分泌が低下することで皮脂欠乏性湿疹も起こりやすい傾向があります。
◇子どもの乾燥肌が起こる時期、年齢
このメカニズムによる肌乾燥は、皮脂の少ない生後5~6ヶ月から思春期前の年代に特に多く生じるそうです。したがって、デリケートなお子さんの肌を乾きから守る対策は、赤ちゃんのうちから早めにスタートするのが良いでしょう。
■子どもの乾燥肌を放置してしまうと
子どもの乾燥肌をそのままにしてしまうと、おうちでできる簡単ケアだけでは治らない肌トラブルを招く原因になることもあります。
その中で代表的なのは、大人と違ってかゆみを我慢できない子どもが、肌を力まかせに掻きむしり、結果として引っかき傷をつくってしまうケースです。
乾燥肌によってバリア機能が低下すると、そこから刺激物質やアレルゲンが入り込み、かゆみを引き起こします。
また、かゆみを感じて一度引っ掻くと、湿疹ができてしまい、更にひどくなるという悪循環を招くケースもあるようです。この場合、乾燥と掻くことで乱れた角質層がボロボロになり、ただでさえ少ない水分や皮脂が失われやすくなります。
◇無意識で乾燥肌に触れる子どもたち
肌乾燥に関する症状例の中には、舌舐めずり皮膚炎といって口唇とその周囲をお子さん自身が舐めてしまい、結果として乾燥・赤みが出てしまうという症状もあります。ちなみに自らの行動で乾燥肌を悪化させてしまう子どもの多くは、掻く・舐めるといったことを指しゃぶりと同じように無意識のうちにおこなう傾向があるようです。
そのため、かゆみや不快感に対してブレーキのききにくいお子さんの肌を守るには、乾燥をなるべく放置せず、適切なケアを続けていくのがおすすめと言えそうですね。
■お風呂あがりの保湿が重要
子どもの乾燥肌対策におすすめしたいのが、お風呂あがりにおこなう保湿ケアです。
入浴直後の肌は、水分が蒸発しやすい特徴があります。そのため、きれいに洗った肌に保湿剤を塗ると、角質層から水分がなくなる状況にブレーキをかけやすくなるそうですよ。
◇入浴後におこなう乾燥肌対策の注意点
気温の高い真夏は、入浴直後に汗をかきやすい傾向になります。汗をかいている肌の上に保湿剤を塗ってしまうと、汗疹などの肌トラブルが出やすくなってしまいます。
そのため、乾燥のひどい秋冬以外の時期に保湿剤を塗るときには、まずは汗を拭いたお子さんに肌着を着せて、ママ自身の体を拭き終えたぐらいの時間が過ぎていても、タイミングとしては十分と捉えて良いでしょう。
◇子どもの乾燥肌予防に合った保湿剤の種類
子どもに適した保湿剤には、ローション・クリーム・軟膏といった多彩な種類があります。
既にカサカサしてしまっている肌には、サラッとしていて使い勝手の良いローションよりも、保湿効果の持続する軟膏の使用がおすすめです。
また、現段階で特に乾燥が気にならない赤ちゃんの場合、添加物が少なく低刺激のベビーローションや保湿クリームを選んでみても良さそうですね。
◇乾燥肌対策におすすめの塗り方
保湿剤を塗るときには、デリケートな顔を最優先にするのがポイントです。
皮膚の薄い子どものスキンケアでは、摩擦で刺激を与えないように、焦らずゆっくり塗ることを心掛けてみてください。
毎日のケアをお子さんが嫌がるときには、おしゃべりしながら丁寧に保湿剤を塗る作業をコミュニケーションと捉えて、親子のスキンシップを楽しんでみても良いでしょう。
■まとめ
大人と違ってとても薄く、水分や脂分が失われやすい子どもの肌には、水分量が多くても乾燥肌になりやすいという特徴があります。
また、乾燥によるかゆみが原因で肌トラブルへとつながりやすいお子さんの場合、肌のカサカサや粉吹きなどを放置しない心掛けも親の大事な役割となりそうです。
こうした肌に生じる悪循環から子どもを守るには、すぐにできるお風呂あがりの保湿ケアをぜひ実践してみてください。